(政治)

1) 大統領選挙戦
数人の候補が出ていますが、泡沫ばかりで、本命は与党、野党グループ代表のフレイとピニェラでした。そこに社会党若手造反議員のマルコ・エンリケ・オミナミが登場し話題を呼んでいることは既に報告しています。彼は正式に候補になるためには一般市民の支持署名を集める必要があり、各地で集会を行いサインを集めています。そして今週とうとう正式に社会党を脱党しました。社会党党首は組織から出ることを選挙の宣伝にしているようなものだ、我が党には全く影響しないとしていますが、彼の父親のカルロス・オミナミ(同党議員)も脱党しそうで、社会党への影響は大きくなるでしょう。マルコはもし私が1次予選を通過すれば、バチェレットは決選投票で私を支持するに違いないとコメントしています。フレイにとっては面目丸つぶれですね。与党グループは彼をなんとか蹴落とそうと画策していますが、その一つ、前大統領ラゴス夫人が「大統領と言う職に着くには経験が必要。1本の劇を見た、1冊の本を読んだだけでは無理ですよ」と辛口コメント。彼はこれに答えて、「多分、あなたの御主人がこれを言っているのでしょうが、私の経歴を見ていただければ、もう少し文学・芸術に触れていると分かっていただけるのですが」と上手に回答。彼は35歳、ピニェラは59歳、フレイは66歳です。
2) 政治家の醜聞
国会議員の醜聞が先週暴露されましたが、その続きで、今週の報道では大統領経験者はすべて選挙によらない終身制国会議員になりますが、彼らの報酬はきわめて高く、なんでも世界のトップクラスに位置するとか。最低賃金を1万ペソ上げるかどうかでもめているとき、1000万ペソ以上を黙ってもっていくらしく、誰からもクレームが出ないので、やりたい放題とか。
そうそう国会議員は秘書を雇用する義務・権利がありますが、かなりの議員は10名、15名の秘書を持ち、その費用を国民に払わせているとか。秘書の大半は家族親族だそうで、国民のお金で議員の家族が潤うという図式が出来上がっているらしい。
先に若い人で仕事を探している人は、もう少し先まで待ってほしいと見当違いな発言をした女性労働大臣の親戚家族が軒並み政府関係の要職につき多額の報酬を得ていると発表されました。別に破廉恥は彼女だけではないでしょうね。
3) べネスエラのチャべス大統領のチリ訪問が再度延期されました。私がバケーションでべネスエラにいるとき同じような報道がありましたが、向こうではチリの都合でとあり、チリのほうでは先方からの依頼でとなっています。まぁ外交の世界はどっちが嘘つきなのか、すぐには分かりませんからね。