(政治)

1) 先週の与党側の大統領予備選挙が第6州、7州で行われ、DCのフレイが勝ったというのは先週のチリの風で報告済み。しかしここからまだ先がありました。
その投票が終わり、開票が始まったとき、私はCNNチリのニュースを見ていましたが、戦前の予想を覆し、都市部でゴメスが健闘、ほぼ互角の戦いと発表されました。この時点でフレイの行方は不明。どこかに隠れて、万が一20%以上の差をつけられなかったときの、釈明文の作成でもしていたのでしょう。
普通、都市部で差がなければ、郡部で大きな展開はないと思いますが、どういうわけか、夜の定時のニュースではフレイが20%以上の差をつけての開票終了となりました。(いまだに私には不可解です)
しかしこの投票結果を並んで聞いていたフレイとゴメスの後ろに社会党の党首エスカローナが現れ、ゴメスに「さっさと諦めて敗戦宣言をするんだよ、お前のおかげで与党連合は大きな迷惑を受けているんだ」から始まり、悪口雑言の限り。卑猥な言葉を連続したようです。後でこれを指摘された彼は私をサッカー場で卑猥な言葉を吐き続けるレベルの低い連中と一緒にされては困るとコメント。
ゴメスは振り返って彼に殴りかかろうとするところまでいったのですが、ほかの人が入って事なきを得ました。ラヂカル党はエスカロナが公式に謝罪しない限り、社会党とは公式の場で一緒しないと宣言。このため白をきっていたエスカローナもしょうがなく、「嫌がらせをするつもりはなかった、全員一致して大統領選に挑もう」と当たり障りのない発言でお茶を濁しました。この彼は国会議員選挙を8州の貧しい地区から始めたのですが、貧民の味方を標榜しながら、当選すると公約を全部忘れたと言われますから、記憶力に問題のある人間のようです。
しかしフレイの出身のキリスト教民主党DCからも党と一体になった運動をしていないとフレイ批判の声が噴出(フレイは自分は一党に属しているのではない、他の人間が自分についてくるべきとのスタンス)、この先不協和音がどこから出てくるかわかりません。
ところで今週の世論調査で、そのフレイが人気を上げ、先月までピニェラに大きく遅れをとっていたのに、今回の発表では12月の大統領選挙で、ほとんど互角の戦いをするだろうとのこと。 フーム、どうなっているのかな?
バチェレットは来週、トリニダード・トバゴに飛んでアメリカサミットに参加。オバマ大統領も出席するらしい。
2) しかし他の南米の国の動きも面白いですよ。ペルーのフジモリ裁判は有罪判決で25年の刑が決定しましたが、これから25年間、彼は服役するのかな?またボリビアのモラレス大統領はハンストに突入。大統領がハンストなんて不思議な気がしますね。普通は反権力の戦いの中でハンストがあるのに、実権を持つ大統領がハンストをするなんて。