(政治)

1) バチェレット大統領はロシアを訪問、ペテルスブルグで観光を楽しんだり、マイナス5度のモスクワでプーチンと歓談したり(違った、討論したり)充実した出張だったようです。
そのロシア行きの大統領専用機がエンジン故障でカナリア諸島から動けず、どこかからチャーター機を持ってきてロシア入りしました。これってチリらしいのかどこの国でもあることなのか?
ところで今週のG20のロンドン大会について、チリでは「1ビリオンドルの資金投入でこの経済危機に対応する」という結論が、各国の株式市場に好影響とでたくらいでニュースとしては大きく取り上げられませんでした。重要性を見なかったのかな?それともどうせ首脳が集まるだけでたいしたことはないと馬鹿にしたのかな。
さて今週、例の世論調査が出て、バチェレットの人気が急上昇。なんと就任以来の最高記録。彼女の人気が高いということがここでも実証されました。
彼女の人気が与党の人気なら次期政権も同じグループの継続になりますが、彼女の人気と次期大統領選挙には強い相関関係がなく、彼女個人に人気あると見られています。もっともその彼女の人気も大統領として力を出しているからではなく国民に好かれる彼女の容姿と性格(デブだけど親しみやすい)からくるのでしょう。今回ラゴスが再出馬できなかったように、次々回にバチェレットがその人気を利用して再出馬しようとしても無理と思われます。
外遊好きの彼女の次の出張はカリブです。
2) 与党側の1次討論会がフレイとゴメスの間で戦われ、その結果を受けて第6州と7州で1次選挙が実施されました。そこで両候補の得票差が20%以上あると、これ以上の地方討論会は実施されず、勝った候補が与党の統一候補になります。で、その通りになり フレイが与党側統一候補になりました。
3) もう一方の野党側統一候補のピニェラは少し前にオバマがやったスタイルで自分の政策案を公表しました。華麗な音楽に乗って彼は家族と共に登壇すると得意の弁舌をふるい、聴衆に政策案を訴えました。強調していたのは失業率を下げるための政策でした。でも現政権をおちょくって「新しい橋を架けると落ちる、古い橋を壊そうとするとつぶれない、プエルト・モンまで汽車で行ける事になったら、すぐにサービスの打ち切り。いったい何を考えているのか」だって。さて年末の大統領選挙はどうなるのかな?
4) しかし政治の項目で私にとってもっとも面白かったのはチリのチェコ大使が解任されたことです。彼が先日ビーニャで行われた中道左翼リーダー国会議を批判したことにバチェレットが怒りこの措置をとったよし。彼はそのほかにも「キューバに行ってカストロと写真を撮り、その後アメリカの副大統領と写真を撮って喜ぶのは主義主張があることなのか?部下が作成した書類を読み上げるだけの会議に何の価値があるのか」、またイギリスのブラウン首相の業績も批判と厳しい。
さらに外務大臣が彼に、大統領はキミの辞任を請求しているとのコメントしたところ、なぜ私が自分から辞任しなければならないのか、外務省が解任状を作るべきだろうと反論。いやはや、でもこれって政治の世界だけではないですよね。
5) 最後に隣国ペルーでフジモリ裁判が終わりそうですね。彼が有罪になって投獄された後、娘のケイコが大統領になったら、当然、釈放処置をとるでしょうね。