(経済)

1) 08年は世界的に厳しい年でしたが、それもでも年間の数字でチリの1部上場574社の中で70%は利益が出ています。最後の4半期はほとんど全社が泣いたようですが・・・。一番の儲け頭はやっぱり銅鉱山でチリ全体の1位がコデルコ、2位がエスコンディーダと鉱山会社が押さえました。まだ08年は彼らにとってよい年だったのですね。今年はそうはいかないでしょうが。
国営企業の決算はコデルコは黒字でしたが、エナップ(石油)、エナカル(石炭)、地下鉄など5社が赤字になっています。エナップの損失額は11億ドルでした。国鉄問題も深刻で与党内からもこのまま赤字垂れ流しを認めるのかとクレームが出ています。民間会社に売ればいいのですよね。もし誰か買ってくれれば。
メリル・リンチ社の推定ではチリは経済成長は09年は1.6%、10年は3.6%と順調に回復するとされています。
2) アメリカの株式市場ダウ・ジョーンズは過去26年で最悪の数字を記録していますが、チリの市場も残念ながら2月は赤字になり、3.2%のマイナス成長。しかし09年通年ではまだ黒字を継続です。世界的に珍しい元気さですね。しかし日本の株式市場も苦戦ですね。
3) 今年の初め1ドルは640ペソでしたが、今週末は599ペソ、約6%の切り上げとなりました。円やエウロをはじめほとんど通貨が切り下がっている中で不思議な現象です。
しかしチリの風で頻繁に書いているように、アメリカ経済の破綻は誰の目にも明らかで、GMの株が紙くず同然になっているようにドルも紙くずになる運命を背負っており、これを変えるほどの力をもつ組織はないのではないですか?
4) 失業率の上昇
08年11月ー09年1月の失業率は8%になりました。これは58万人が失業中ということを示しています。しかし15ある州のうち6州の州都が10%を越えており、予想通りの苦しい展開になっています。政府は失業対策として、中流家庭の家の増改築の補助をし始めましたが、これはもちろんその工事にかかわる労働者を必要とすることになります。またアパートや一軒家の新築の建物の大売出しが始まったことはお知らせしましたが、その結果、08年4月から8ヶ月継続して下降傾向にあった販売数がこの1月やっと上向きました。