(政治)

1) バチェレット大統領は31日に全チャンネルのテレビを使って恒例の年末演説をしました、要旨は09年は厳しいといわれるが政府は全力で国民擁護に当たる。国民一人一人が私の家族だとしました。ただし選挙対策も忘れず野党対策として、国難を利用して政府を批判する礼儀のなさは止めてほしいとしました。確かに他国と違ってチリは国としての赤字がありません。したがって中小企業対策など失業者を上げないため多くの手が打てるはずです。彼女は政府の方針を支援する企業経営者の援助政策を期待するとしました。

2) 大統領選挙の国民意識調査が発表されました。実施された時期がラゴスが候補を辞退する前の時点だったので、あまり意味のないものですが、それでも野党ピニェラの優位は動かない、DCのフレイが着実に候補者としての地位を固めているのが目を引きます。社会党系のインスルサは今のところ、あまり人気がないようです。

とにかく今年の市長選挙で野党側が民生化して初めて与党グループを破ったのは次期大統領選挙にも大影響でしょうね。バチェレットの政権は後1年になりました。

3) 軍事政権下の行方不明者

政府は当初、以前使用したレチッグ特別委員会などを再開して再調査をすると発表しましたが、これを覆しました。個別調査を始めると個人の過去の生活だけでなく現在のそれにも触れることになるからとか。軍事政権の人権問題と関係のなかった人間が政府のエラーを上手く利用して援助金をもらっているという例はこれからも出てきそうです。それでも1000人に一人とかの割合ですが。

   政府はこの問題が表に出る前に既に幾つかのエラーを掌握していたが、それがマスコミに出ることで家族へのプレッシャーがかかることは可哀想とし、あえて発表しなかったらしい。しかし不正をしている家族を庇うのはやや不可解な気がしますが。