(一般)

1) 大学の入学金
   大学、学部によってその金額は大きく変わってきます。今週の新聞報道では、一番高いのは医学部で500万ペソを超えています。工学系はどの大学も300万ペソ台の様子。ほとんどが物価上昇率分だけ昨年より上がりました。しかしこの金額は奨学金が出なければ、チリの普通の家庭では払えません。高すぎる入学金・月謝についての論議がないのが不思議です。

2) 人種差別問題が二つ
   中米エル・サルバドールから来ている青年がチリ人に脅させる、殴られると訴えでました。彼の住んでいるアパートは私のアパートから見えます。それほど近いところで起こった事件ですが、皮膚の色の濃い彼を白人系チリ人が理由もなく殴るというわけです。チリには黒人がほとんどいなかったので有色人種への反発は少なかったのですが、最近、ブラジル、中米、カリブからの黒人が目立つようになり、この種の事件も起こり始めたのでしょう。しかし歴史的に見れば17世紀に侵略者がチリに定住したとき、10人に一人はアフリカから連れてこられた黒人だったとされています。つまり現在のチリ人の基礎はスペイン人とマプチェの混血だけでなく、マプチェと黒人の混血もあったわけですね。チリでは少し皮膚の色の濃い人間の愛称としてネグロ(クロちゃん)と言いますが、アフリカ系の血が入っているのでしょうね、本人はそれを知らなくても。
  もう一つは毎週同じようなマプチェと警官の戦いです。テムコでマプチェのデモ隊を規制しようとした警官にデモ隊が襲い掛かり大混乱。
   さらにマプチェに同調するチリ人が彼らのアジトで殺される事件があり、マプチェのリーダーが逮捕されました。ピストルをさわっていると誤って発砲したと供述しているらしい。

3) チェ・ゲバラってキューバで名を上げたアルゼンチン人ですが、そのキューバ革命を南米で再現しようとしてボリビアに入国したものの失敗して殺されました。そのゲバラに同調して同じ運命を辿ったチリ人の骨が発見されました。彼は30歳のとき、チリを出てボリビアに入国、ゲバラ革命運動に参加したものの72年に銃殺されました。このほど無名墓地でのADN検査で彼の骨と分った由。30数年ぶりにはっきりしたわけです。
あのころ、世界中が左翼革命に酔っていましたね。日本でも68年から70年安保まで学生活動がほとんど全部の大学で活発に行われていました。

3) 地震
水曜日から地震が10以上多発しました。チリ中央部で一つの地震が起こり、他は余震だそうですが、サンティアゴでも揺れました。同じころ日本でも地震があったようですね、関連はないのかな?

4) バス代のほうが航空運賃より高い?
新聞報道ではチリ各地への移動コストの比較で交通費用としてバスより飛行機の方が安いと発表されました。じゃどうしてチリ人は長い時間をかけて高い運賃を払ってバスに乗るのでしょうか?飛行機に乗ったことがないからでしょうね。