(経済)

1) 米国の新大統領にオバマが選ばれましたが、その翌日からダウジョーンズが下がりつづけています。これは誰が次の大統領になってもアカンという証拠でしょうね。
金が市場から姿を消していると聞きますが、これは紙幣のドルはいつ紙くずになるかもそれないから、しっかりした現物にしておきたいとする動きでしょう。ところが全く逆に(銅の価格と同じく)金も市場価格は低下しています。
これなんか市場で空売りする人間がいて、政治的に金価格を抑えていると思いますが、短期間はそれでドル価格の暴落を防げても長続きするわけはありません。
さて世界の株市場が低迷する中、チリも例外ではなく落ちています。

   IMFは、来年は1945年以来最悪の経済低迷になると予測しています。そしてG20のすばやい反応を期待するとのコメントを出していますが、G20の全参加国をすらすらいえる人は少ないでしょうね。つまり世界は訳のわからない沢山の手にゆだねられることになったと言う事です。もちろんそのほうが都合の良い人(組織)がいて、彼らがあやつっているのでしょうね。1945年ってそれは終戦の年で、世界が破綻にあった時でしょう?そんな風にまたなるのですか?

2) チリの10月のIPC(物価上昇率)は0.9%で、12ヶ月通算では9.9%となり2桁が目前です。これは過去14年間で最悪の数字。
しかし経済成長率は意外にも5.5%と悪くない数字でした。
デパートやスーパーマーケットの売上は、今年度上期は順調に伸びていましたが、ここに来て陰りを見せています。第3四半期は6%ダウンとか。

3) 政府の対応
上記の状況に対応するため、今週バチェレットは12億ドルの追加予算を発表。これは家屋の購入時のファイナンスを政府が準備(年に3.9%の利子)、さらに新築・中古の物件購入時に出す現行100UFの補助金を200UFに倍増などですが、これでアパート、事務所の販売維持を狙うもの。建築業界は多くの人手を要求しますから、彼らの破綻は失業率の増加を招き、さらにはチリ経済破綻に関連するという読みです。

4) 為替問題
チリのペソは対ドルで切り下がっています。今年になって対ドルで一番切り下がったのは韓国通貨で35%、次いでトルコの30%、チリの26%となります。一方切りあがったのはエウロ11%、日本12%豪州22%などです。まぁ09年になればドルの価格は落ちていくでしょうが。

5) 銅の行くえ
しかし銅の価格がわずかな期間に半分以下に落ちましたが、さらに問題が出ています。普通価格が半分になれば売上が急上昇するものです。そうでしょ、自動車の値段が1000万ペソだったのが500万ペソになれば売れ行き倍増でストックがなくなるでしょうが、現在の銅の場合は全く逆で価格は2分の1になったのに、ストックは高値だったころの2倍になっています。
さらにひどいニュースですが、毎年10月にロンドンで行われる次年度の販売契約会議で、チリのコデルコは生産総額の80%を販売する計画だったのが全く予想と異なり、最悪の結果になったとコメントされています。
(ほとんど売れなかったのかな?)
欧州で売れなかった委員会は次は中国に飛ぶそうですが、先ず無理でしょう。これまで大量に銅を買い付けていた中国が経済停滞から購買量を大幅に減らし、その他の国(企業)も09年の停滞に嫌気をさしたと判断されているわけですから。

6) アイセン水力発電
DGA(水資源管理局)は申請されているアイセン水力発電所にベイカー川とパスクア川以外の水源を使用する権利はないと発表しました。全ての川の水は法律で使用権が確立されており、それを変更することは不可能とするもの。もしこれが通ると32億ドルを投資して2750Mワットを発電する計画が宙に浮いてしまいます。政府は電力発電確保は急務と認識しており、エネルギー省、環境省内務省の3大臣がこの問題を調整中とか。