(経済)

1) アメリカの大手銀行に倒産の可能性という情報で株式市場はまた落ち込んでいます。とは言え今年に入ってからの落ち込みぶりはチリの場合、6.8%で、アメリカの9.9%、イギリスの12.8%、日本の20.3%に比べると被害は軽いです。
しかしドルの落ち目は惨めなほどで、今週も続落。
毎週書いていますが、銅や原油価格の上昇はドルの下落と関連しており、これをペソ建てに変換するとほとんど価格に変化がないと新聞に報道されました。つまり安定のためには価格の表示をドルから他の通貨に替えればいいわけです。
そうそうチリ中銀は金利を3%にフィックス。アメリカは6.25%ですからね、その差は非常に大きいです。
日本の円もかなり伸びてきましたね。ところで日本のGDP国内総生産)はアメリカに次ぐ世界2位ですが、国民一人当たりにすると18位に急落。一人辺りでは日本はもう中級国になっているわけで、成金ではしゃいでいた時代とは大きな変わりよう。さて日本は立ち直れるのか?

2) 労働争議
昨今のチリは労働争議問題が各種の産業で、各地で続発し、政府の指導力の欠如を示しています。今週はサンアントニオ港の労働者が港を封鎖する騒ぎになり、労働省が抑えきれなかったため、大統領官邸に組合代表を呼んで官房長官が面談し、両者の間に委員会を作って問題解決に当たることで合意。この間、港は数日全く動きませんでした。
またゴミの清掃を担当する労働者組合がモネダ宮殿の前にゴミを撒き散らし、問題の確認を迫りました。彼らは大半逮捕されましたが、即日釈放され、労働条件改善の約束を取り付けた模様。
その他、南部のコロネルで零細漁民が捕獲量の増加を叫んで警察と対決、15名の逮捕者が出ました。彼らにすれば、政府の許可する捕獲量では週に一日の働きにしかならない。これでは家族を養っていけないと言うもの。もちろんアンチョビなど取りすぎれば、数年後は絶滅するところまでいくのでしょう。クジラの問題とどう関係するのかな?グリ―ンピースがアンチョビの取りすぎをやめようとこの地区を行進すれば半殺しにあうでしょうね。
フルーツやサーモン関連業界を含め、来週も来月も今週と同じようの道路封鎖、工場占拠とか続くのではないかと心配されます。