(経済)

1) 1週間パンタナ―ルにいた間、ほとんど下界との接触はありませんでした。時々、ロッジの居間でオーナーがテレビのニュースを見ているとき、横に座ってポルトガル語のそれを聞いていましたが、パレスチナ問題が活発化していることぐらいが話題のようでした。
しかしその陸の孤島を出て、カンポ・グランデ市のホテルに入ってからちゃんと現地の新聞を数誌チェックし、ニュースもCNNとか見ました。
アメリカから出発した世界同時不況の可能性はチリも巻き込みました。通常この種のニュースに接すると、かわいそうに一部の株主が泣いているとしか受け取られませんが、今回はなんと一般市民の厚生年金計画にも大影響となりました。新聞報道ではなにしろ労働者が給料から貯蓄している各自の手持ち資金が水曜日までに最悪のケースは一挙に10%の減額になったらしい。
それも木曜日に少し持ち直し、一日で5.8%アップし、今週全体では3.6%アップで取引を終えたらしい。少なくとも今月落ち込んだ分の3分の1は取り返したが、1月全体ではまだ13%のダウンとか。
しかしアメリカ不況で自分の年金が下がる不条理は誰にも納得できないでしょうね。毎月納めている年金が正当な?理由もなしに一方的に激減する可能性があるなんて、今まで誰も言っていませんでしたよ。バチェレットさん、この先もこんな不条理が続くのですか?

2) 同じようにドルの落ち込みも厳しい
何しろ過去9年間で最低の470ペソまで減少。これでは輸出産業はどこもやっていけません。銅鉱山だけでしょうね、輸出業者で痛みを感じないのは。以前にも何回か書いていますが、一時は1ドル800ペソが近いと言われ、一般市民がなけなしの金をドルに替えていた時期があったのです。その1ドルが今じゃ470ペソしかならないんですよ。

3) 失業率の増加
最近ずっと減少傾向にあった失業率が首都圏で8.9%と上昇。07年の10―12月に失業者が25万人になったとされています。
今年の経済成長は黄色信号点灯でしょうね。