チリの風 その1006 2022年8月22日ー28日

もうサンティアゴは春です。いろんな種類の白やピンクの花が満開です。
この土曜に日本人学校の40周年記念行事があり参加しました。その第1回運動会から参加していますから、学校の歴史と私の人生は長い付き合いです。
その式の後に学習発表会がありました。参加している親が私の子供の年齢ですから月日の経つのを感じます。
今週もスポーツを楽しみました。仲間と第3展望台に行って眼下に広がる光景を堪能しました。スモッグは悲しいですが。マラソンもちゃんと10キロを走りました。
日曜日に仲間と走った時、今シーズンで初めて半そで半ズボンで走りました。
ところで、月曜日に道端に財布が落ちているのを見つけました。お金の他に身分証明書、銀行カードなどが入っていました。電話番号がなかったので、区役所の市民安全課に持って行きました。そこで持ち主の住所を調べ、その人に財布の件を連絡し、翌日、受け取りに来たとか。誰かの役に立ちました。
それから台所の隅の小さな花壇に小鳥が卵を産みました。ほとんど一日中、母親がそれを温めています。いつ卵が孵るかな。

(政治)

1)ボリッチ動向
 40時間労働
 これが今週の話題かと思いましたが、違いました。ほとんど盛り上がりません。国会で認められれば、週40時間労働が段階的に適応されることになる由。

大穴チェック
 先日から問題になっている大穴を見るためボリッチは北部アタカマ第3州のコピアポに飛びました。その穴の近くで、彼は市民の安全を守るのは政府の仕事だが、それを同地区の鉱山会社も共同して問題解決に当たってほしいとしました。その後、同地区に建設する貧民層援助のための160の家屋の建設を見ました。私の任期中に全国でこうした家屋建設を26万戸を目標にするとしています。


初の入れ替え
社会促進省の次官サンティアが更迭されました。ボリッチ政権で最初の入れ替えになります。その理由が良く分かりませんが、彼女はCAMのジャイツルと連絡を取っていたと言われます。
 政府がテロリストグループと見るCAMと政府高官が連絡を取るのは不可解ですが、テロ行為は止めてほしいと言っていたのでしょうか、それとも警察がどこどこを調べていると教えていたのでしょうか?そのニュースが出てすぐ後に、その人の上司、つまり大臣が辞任しました。彼女もジャイツルとコンタクトを取っていたのです。警察はもう2年半も彼を警戒し、彼の 電話を盗聴していたわけです。ボリッチは私は誰にもそんな行為を取れと指示したことはないとしています。今回辞任した大臣は、先日、チリには政治犯が刑務所に入れられていると発言して問題になっています。大臣でも大統領の指示なく自分の考え方で動くわけですね。彼女の後任はまだ発表されていません。しかし警察のそのやり方は正当なのか不正なのか問題になるかもしれません。数年前、ウラカン作戦と呼ばれたシステムで,そのジャイテルを逮捕しましたが、その基本が嘘だったのがバレて大問題になりました。また同じ?
もちろん、逆にその元大臣が裁判沙汰になる可能性もありますね。
2)憲法選挙 
ノーが勝った場合、どう対応するか与党内で論議が続いています。もう市民調査では拒否するが勝つのは間違いないわけで、それは単なる心配事ではなく確実にノーが勝つのですから、何をどうするか予測でなく準備すべきですね。
識者の意見でノーが勝った場合、敗因を政府に押し付けるグループが出てくるだろうとされています。なるほど。与党内分裂ですね。
新聞の論調で、新憲法が認められれば為替に大きな動きが出るだろうとされています。もちろん為替だけでなく、いろんな分野、例えば厚生年金AFPや民間健康保険イサプレなども壊滅的な事態が起きそうです。つまり社会の安定のためにはノーが勝つのが望ましいとか。
今日は各地で両方のグループがデモをしましたが、ほとんど盛り上がりません。
先日、市内観光のガイドをしたとき、歴史博物館に入るのに移動パスが必要でした。ところが来週の憲法投票にそれは不要と選挙管理委員会は発表しました。政治的問題を少なくするためでしょうね。
厚生省は移動パス無しでも投票は大丈夫と言っています。本当ですか?

(経済)

1)銅価格と為替
 1ポンド3.77ドルとこの1か月で最高の数字。為替は公式では1ドル910ペソでした。一般では892ペソ迄ドルは落ちています。
 銅の好調が少し戻って来たので、新聞にもう一つのチリの切り札リチウムの採掘販売に関し、政府の確固としたアイデアを発表すべきとされています。
 関係ないですが、国連人権部門のトップのバチェレットは来月その職を辞任して、チリに戻って来るようです。ウイグル地区の人権問題に関し、彼女は国連としての公式見解を発表できるかどうかわからないとあいまいにしています。彼女はチリに戻ってきてもちろん政治に顔を出すでしょうが、その他に中国がリチウム関連でチリに進出するのを助けるのかな?
2)経済成長率
9月の第2週に中銀の公式発表がありますが、それに先立って予想される数字がもれました。
それによるとインフレは収まらず12ー13%が予想され、成長率は今年は2.25%、来年はマイナス1.25-2.25%になりそうとか。厳しいですね。
経済分析委員会の発表で今年の前半の資本の不正運用疑惑ケースは5400件で昨年より25%アップとか。やっぱり利益が出てくるとそれを隠そうとするのでしょうね。

(一般)

1)マプチェ問題
ジャイツル逮捕。今週の最大の話題です。
南部の特別区で警察・陸軍と対等に戦っているCAMですが,そのリーダーの彼が逮捕されました。
すると同グループは抗議行動を起こし、首都と南部地区を結ぶ国道5号線があちこちで封鎖されました。チリ最大級のバス会社プルマンブスはその夜、同路線のバスの運営を止めました。
そこに行っていた人から聞きましたが、もうホテル・レストランも閉めているところがほとんどとか。いつ放火されるか分かりませんからね。もちろん抗議行動は各地で起きています。
新しいニュースは盗まれた木材を運んでいたトラックが見つかって、それに乗っていた2名が逮捕されました。彼らを調べれば組織の内容・やり方が全部明らかになりますね。
ボリッチは当初、マプチェ問題を軍隊を使って力で抑えるのではなく、関係を会話で進めるとしましたが、それが大きく変わって陸軍使用にしました。つまり政策の変化ですが、それが政府内で一致していないことが分かってきたわけです。
2)コロナ問題
最近同じような数字が継続しています。それでも今週は1万人には行かず9千人まででした。
また陽性率は平均が15%から11ー12%と少し下がっています。
もう政府もマスコミも一般市民もこの問題を大きく取り上げることはしていません。
もうすぐ建国記念のお祭りですが、国中でごった返すような場所が溢れるでしょう。
フアン・フエルナンデス島に今日33名の感染者が出ています。昨日から1日で14名増えました。油断するとそういう事態になるわけですね。
その島はロビンソン・クルーソー島と言われることもあります。

(スポーツ)

1)サッカー
 国内リーグ戦の最も注目されたゲームは2大大学チームの戦いで、それはチリ大学対カトリカ大学です。久しぶりに国立競技場で行われ2万5千人の観客でした。
 急に客数が増えたのは締め付けを緩めたからでしょうね。それで半分の席が埋まりました。
この試合、3対0とカトリカが楽勝し、チリ大学は2部リーグに落ちそうです。
首位のコロコロは久しぶりに負けましたが勝ち点48,2位コキンボは39ですからその差は9。
後6試合ありますが、コロコロは3勝3敗でも首位をキープできます、例え2位が6連勝しても。つまりもうコロコロの優勝は間違いなしです。


以上

チリの風 その1005 2022年8月15日ー21日

火曜日・水曜日と雨が降りましたが、金・土・日と週末はバッチリ晴れました。梅に似たアーモンドの白い花が咲き始めました。
今週の山あるきは雪と氷に出会いました。雨の次の日だったので、夜の低温で道が凍っていて滑りやすくて泣きました。4時間半歩きましたがその凍った地区でどう転ばないように歩くか苦しみました。何回か転びましたが、ケガをしないで無事なところに着くとほっとしました。
もちろん、マラソン練習も平日10キロ、日曜日は仲間と走りました。寒くなかったので冬になってから初めて半そでシャツでした。
そして久しぶりに、土曜日にサッカー教室。参加者は10数名でした。その日の最高気温は26度と厳しい日ざしでしたが、楽しく練習しました。
それから何と今日の日曜日にガイドの仕事をしました。
最後にガイドをしたのは2年前の3月です。コロナ問題で観光客が来なくなりましたからね、

ちゃんと仕事が出来ました。まだ現役と言うのが確認できてうれしいです。
いつも言うように幸せな毎日です。

(政治)

1)ボリッチ動向
南部のニュブレとマウレ州を汽車で訪問しました。鉄道の充実を図るとしました。今までの大統領も同じことを言いましたが誰も出来ませんでした。
犯罪の抑制を図り市民の安全の確保したいとコメントしました。具体的に何か出来るのでしょうか。
2)新憲法
投票日が近づいていますが、全く盛り上がりません。今日の新聞に9月5日と言う特集記事が大きく掲載されました。それは9月4日の投票の次にの日と言うことです。
賛否の結果で社会がどう動くかの予想です。
しかし新聞に「投票はノーが望ましい。その方がチリの歩く道を良くする」とされました。新憲法委員会は国民の大多数の支持を得られる新憲法を作成する機会を失ったとされました。
憲法委員会のメンバーに責任があるとするわけです。

さてモネダ宮殿の前を歩いたら、新憲法の本が無料で配布されていました。一冊もらって持ってきましたが、内容を確認するのは大変な仕事です。
9月4日の投票の日に45000人の警官が2700か所の投票所を警備するとか。犯罪グループが投票所を襲うと言うのは想像できませんが、投票の結果が、否決となれば共産党新左翼などの賛成派が道路に出て警官と対決することはありそうです。

3)国会議員
78名を選抜して麻薬テストを実施します。もし陽性が出ればその議員はどうするのかな?辞任ですか。

(経済)

1)新税制
 マルセル大蔵大臣は新法案を発表しました。所得税やマインのローヤルティ税とかです。そのローヤルティは現行の39%を40%に上げるだけで、噂されていた50%を越えることはなかったので経営者陣はほっと一安心とか。まだ動きがあるかもしれませんが。

2)銅価格と為替
1ポンド当たり3.65ドルと先週と同じ。にも拘らずペソは対ドルで940ペソと大きく落ち込みました。新聞にインフレ、国の財務・国債などの情況が影響したとされました。
しかし1週間前とほとんど数字は変わっていないのに急にペソ安になるのは何か他の理由があるのでしょうね。

(一般)

1)マプチェ問題
 先週1カ所で13台の車が放火されたと書きましたが、今週はそれが16台になりました。トラック・重機などの合計です。つまりマプチェ問題は継続ではなく拡大と言うことになります。しかしいつも同じことを書きますがd、それだけの大規模集団が行動しているのにどうして警察・陸軍はそれを察知・抑制が出来ないのでしょうか。
 特別州として軍隊を派遣する地区に新しくリオス州を入れるはずでしたが、政府はそれを取り消しました。その件に関し社会党の党首が モネダ宮殿で内務大臣と面談し話し合ったとか。もちろん、社会党はどうして市民の安全を約束する方針を取らないのかとクレームしたのでしょうね。
 内務大臣はニッコリ笑って市民の安全は私たちの目標ですと回答したはず。何それ?そのリオス州で暴行事件が大きくなっています。
 マプチェの過激組織CAMのリーダーが木材盗伐に関し、「ここは私たちの領土です。盗伐ではなく自分たちの森林を自分たちが運用しています」
 与野党ともに困惑・憤りです。もちろんチリが独立した時、その地方はチリの領土でなく、その後、チリがかってにそこへ入り込み、マプチェを殺して自分たちの領土にした事は歴史上の事実です。北海道はアイヌの領土だったと言う感じです。新憲法では先住民の権利が書かれていますが、複数国家としてもそれを運営するのは不可能でしょうね。
2)コロナ問題
 今週の新規患者数は先週よりかなり少なくなった日がありました。と書くと収まって来たのかと思われますが、陽性率は先週と同じ15%ほどで、数字が下がったのはPCR検査数が減少したからです。
 さてボリッチは市民の行動を抑える規制は全くしていません。今まで2年間無かった大型コンサートがどんどん始まりそうです。ただそのコンサートの参加者数を抑えると言うコメントが出ています。何万人も入場させないでそれを少なくすると言うことですね。厚生大臣は室内なら75%、屋外なら収容人数の85%をマックスにするとしました。
 それが急に出たので、コンサートの入場券を買った人に影響が出そうです。払い戻しではすみませんね。
 逆にプロサッカーの試合の入場者数が少なすぎるのでもうすこし増やしてほしいと言う依頼が出ました。この先、コンサート同じように観客数が大きく増えそうです。
 そんな簡単なことを最後の段階で変更すると言うのは新厚生大臣のレベルの低さを感じさせます。
 生活の通常化とコロナ抑制の動きのバランスを捜すわけです。
 ボリッチとピニェラの考え方は大きく違いますね。どっちが良いのかな?
3)不法建築
 不法建設と言うと公共の土地に掘っ立て小屋を建てると言う感じですが、今週、北部のアントファガスタで起きた事件はかなり違います。
 不法建築VIPかな。それは2階建ての豪華な住居でした。同市の市長が警察の手を借りて、重機を持ち込み、その建物を崩壊しました。
 それがなんとその不法建築物は社会党関係者が建てていたとか。多分、国・州の誰かとコンタクトして許可を取った(黙って見過ごす約束)のでしょうか。
 いつも思いますが、政治家は右も左もせこいですね。その社会党関係者を裁判にしてほしい。
4)犯罪の増加
 中央市場はサンティアゴの観光場所としてほとんどの観光客が訪れるところです
 私もガイドとしてその中のレストランで頻繁に食事をしました。ところがコロナ問題で外人観光客は来なくなり、その地区の治安が急速に悪化してチリ人客も遠のくと市場の多くの店が閉まっています。オーナーにすればどうすればまた元に戻るのかと歯ぎしりでしょうね。チリの悲しい実態です。
5)ラヂオ放送
 今週はチリでラヂオの放送が始まって100年記念の週でした。その番組の中で特に思い出される番組として1973年の軍事革命が起きたとき、アジェンデ大統領がラヂオの番組で「これが私が皆さんに送る最後のメッセージです」としたこととか。確かにショックな放送ですね。

(スポーツ)

1)サッカー
 今週はいつものリーグ戦はお休みで、チリカップ戦が行われました。1部と2部リーグが争うカップで、今週でベスト8のチームが決まりました。
 その中にカトリカがいます。しかし何とコロコロはまさかの敗退、もう一つのチリ大学は明日の月曜日に試合が予定されています。


以上

チリの風 その1004 2022年8月8日ー14日

暖かい日は最高気温20度にもなり、半そでの人がたくさん歩いています。走っている時、キャリフォルニア・ポピーと言う可愛い花が咲いているのを見ました。
もう春かな?もちろん肌寒い日も多いですが。さて今週の最低気温はマイナス1度でした。6月にマイナス3度まで下がりましたが、7・8月と今の所、それ以上の寒さはありません。
日曜日は夕方から雨になりました。来週は雨の日が多いとか。
今週も沢山の事がありました。最近、頻繁に通っている病院ですが、今週は先ず目の検査。網膜症になっているようで、手術ではないですが、治療が必要とか。
訪日のための総合検査で、10年前、私の静脈血栓症エコノミークラス症候群)を見つけてくれた医者の所に、これまで行った検査の結果をすべて持って行きました。
もう一つ、追加の検査を言われましたが、全般で私の体調は良好のようです。
毎週、2・3回走りますが、今週もちゃんと10キロ走りました。土曜日は登山教室で、3時間少しで第2展望台に12名で登りました。先月の雨で下草の緑が増えています。
それからガイドの仕事の話が来て、来週火曜日に先方の事務所で話をします。そういう話が来るのがうれしいです。

(政治)

1)ボリッチ動向
南部フルティジャルの湖劇場で実施された全国の州・市長村長などの会議で中央集権を地方分権制度に変えたいとし、その方針を説明しました。
先月、私はその劇場の喫茶店でコーヒーを飲みました。

2)マプチェ問題
火曜日に政府は南部のマプチェ問題で軍隊を派遣するために特別(例外)州の設定をしているが、それを拡大してリオス州もそれに入れるとしました。
ところが木曜日にシチェス内務大臣がそれを否定しました。新聞の記事では同地区の市町村長の意見はまちまちで軍の駐在を依頼しているのも多くいます。
つまり、軍の派遣を拡大し、軍に頼るようなシステムを作るのは好ましくないとする勢力の声が勝ったわけですね。与党内の分裂が明白です。
もちろん、今週も南部のあちこちで放火事件が起きていますが、逮捕される犯人はほとんどいません。一番ひどいのは一所で13台の車が燃やされました。そして警察署への襲撃事件が起きました。今年になって14回目です。昨年は13回ですから、今年はその2倍になりそうです。新聞にボリッチ政府は事の重大性をわかっていない、もしくはそれに対応する能力がないのだろうと厳しいコメントが出ています。またマプチェの組織CAMのリーダーが森林木材の盗伐で得た金で銃器の購入をしているとコメントが出ました。いやはや。
3)憲法会議
憲法の賛否の投票があと3週間に迫りました。世論調査の結果ですが。1月には賛成が58%、反対が33%でした。それが逆になり8月のそれでは賛成が37%、反対が47%です。
賛否両グループの宣伝が毎日テレビの番組で放映されますが、反対宣伝の中で、新憲法ではチリは隣国アルゼンチンのようになってしまうとされました。そんなこと言っても良いの?

与党グループの集まりで共産党党首が私たちの声が市民に届いて、新憲法の確認は間違いないだろうとしましたが、その後、共産党の宣伝を始めると中道左派の旧政権グループはそっぽを向けました。いつもと同じですね。
選挙委員会は多くの市民の投票所を変更すると発表しました。その3分の2は従来の投票所より各自の住居に近くなるとか。逆に3分の1は遠くなります。
私の場合はその3分の1。がっかりです。
4)ボリビア問題
今週、ボリビアの建国記念行事がありました。10年ぶりに、サンティアゴの同国大使館で行われたそのお祝いの式に10年ぶりにチリの外務大臣が参加しました。
今まで右も左もボリビアを無視してきたわけですね。ボリッチは不法移民問題でボリビと何らかの合意をしたいと思っているようです。

(経済)

1)物価上昇率IPC
7月は1.4%、過去12か月で13.1%と1994年以来の悪い数字が出ました。打つ手はないのでしょうか。
さて 観光産業への投資額は過去28年で最小となりました。もちろんその理由は観光客の激減ですが、今年の1ー5月の外人観光客は2019年のわずか20%とか。
それを何とか年内に30,40,50%に上げようとしています。
その手の一つとして9月から観光客の入国時に手続きを簡素化するとか。旅行業界は大喜びです。
扉を閉じていたイースター島にはコロナ患者はいませんでしたが、今週、観光客が入ると即時患者が発生。隔離されているとか。島民の暮らしとして800日も観光客が来なかったとき、収入源がないので、家庭菜園を作って野菜を植え、それを隣人が釣ってきた魚と物々交換したとか。クレヂットカードの上限を上げてもらい生活していた人も多いようです。今は週に2便ですが、それが3便に増え、年末には毎日になりそうとか。うまく行けば島民に笑顔が戻りますね。 
2)ガソリン価格
ガソリン価格は毎週上がっているチリですが、15年ぶりにアルゼンチンから原油を輸入することになりました。現行の輸入価格より安いらしい。どうして15年も断絶していたのかな?
経済的なことより、政治的な理由でしょうね。

(一般)

1)夏時間
9月4日からのはずでしたが、それを1週間延期しました。4日は新憲法是非の投票の日です。私は夏時間システムが好きですが、夏になったらのことで、9月はまだ夏ではありませんから、夏時間にすると朝8時ころまで薄暗いです。
2)コロナ問題
今週、一番ひどい日は新規感染者数が13000人を超えました。陽性率は毎日ほとんど同じで15%ほどです。昨年5月に、自宅待機令が出ていましたが、その頃は7000人位で今はその2倍ですが、全く規制はありません。昨年、ピニェラ政府のコロナ対策を強く批判していたのは医師協会の会長をしていたシチェスでした。彼女は今内務大臣をしていますが、コロナ患者が急増しても黙っています。つまり昨年は右の政府を攻撃するためコロナを利用していたのか、今は他の事が忙しいのでコロナの件は忘れているかのどちらかでしょう。
逆に政府は2年間続けて禁止されていた9月の建国祭りをオヒギンス公園で派手に実施しようとしています。お祭りの前日の平日の9月16日を祝日にしてお祭り騒ぎを拡大しようとしています。
日本も世界最大の新規感染者数が出ていますが、全く規制はしていないようですね。
ところで明日の月曜日はカトリックの祝日で3連休になりますが、20万台の車が首都圏から郊外に出て行ったらしい。今日までに交通事故は350件起こり、5名の死亡者とか。
3)大穴
 チリ北部のコピアポ近くの黄色の大地と呼ばれる地区で土地が陥落し大きな丸い穴が開きました。直径250メートルと言われる巨大な穴です。まだ理由ははっきりしていませんが、
近くに大小の二つの鉱山があるので、それに関連しているかもしれません。穴に近接した小さい方のマインは操業を停止したとか。仕事の関係で、その大きい方の鉱山には年に何回か
訪問していましたから、その地区の事は良く頭に入っています。
その地区の近くには砂漠がありますが、今年は雨が多かったので、しばらくすると砂漠のお花畑が出来そうです。不思議ですよ。茶色に乾いた砂漠が突然色とりどりの花が咲きだすなんて。

(スポーツ)

1)サッカー
人気チームの結果はコロコロは勝って2位のクリコに9点の差。3連敗してもまだ首位の独走態勢。これではリーグ戦は盛り上がりません。
チリ大学は負けて1部リーグ陥落の可能性が高まってきました。カトリカは引き分けで中盤定着です。


以上

チリの風 その1003 2022年8月1日―7日

ぱっとしない冬の日が続いているサンティアゴですが、週末は土曜日に雨がかなり降りました。今週の最低気温は0度でした。
さて今週の最大の話題は、友人の家に招待されご馳走してもらった後、もう一人の招待者から、チリ人の女性ですが、個人プロジェクトの説明がありました。もちろん、家に戻って彼女の計画をどう手伝わせてもらうか考え、提案をメールで出しました。
こういう機会に巡り合えるのがうれしいです。
水曜日に医者に指示された検査をしました。翌日の木曜日は仲間と山歩きのはずでしたが、病院からその夕方に電話が入り、もう一度検査に来るように言われたので山登りは中止になりました。それでも、病院の再検査の後、近くの丘に一人で登りました。
そうそう土曜日のサッカー教室はまた雨で中止。どうしたのかな、何回も続けて中止です。

日曜日のマラソン練習は雨が降りそうだったので仲間は誰も来ず一人で走りました。もちろん週日に10キロを走りました。

(政治)

1)ボリッチ動向 
社会騒乱の時の被害者を援護する集会に、他の大臣と共に参加し、皆さんの健康が戻るよう最大の援助をしたいとしました。例えば、警官の撃った催涙ガス弾が目に当たって失明したとかです。もちろん、そういう警察の過剰防衛はありますが、けが人の多くはデモとして犯罪行為をしていた時のことで政府の責任と言うわけではないでしょうが。
土曜日に彼はコロンビアに飛びました。同国の新大統領就任式に出席するためです。
2)大臣の行動 
今週はいろんな動きがありました。もっとも派手だったのは、大統領府の大臣をするジャクソンです。彼は学生運動時、ボリッチの仲間でした。彼はチリが民主化してからの政府について、(多くは中道左翼連合ですが、右翼のピニェラも2回あります)自分たちの政権はその右翼とも中道左翼とも異なったベースを持つとしました。つまり現行の与党政権グループが確立したものではないとしたわけです。
もちろん今までの政権時の中心グループの社会党キリスト教民主党DCからクレームが出ました。与党内のバラバラが続きますね。
確かに社会党やDCの時代は現政権中枢の新左翼共産党はファンクラブと言う感じで政権には全くタッチしていませんでした。
新聞の社説に、それに関し、従来の中高年の政治家と30代の彼は年代が違う。それは取り戻せない大きな差異になるとされましたが、ボリッチ政権はそれをどう扱うのかな?
与党内の問題と似たように野党内でもちぐはぐの動きが目立っています。
それから大蔵大臣が路上で花束を買いました。その露店の近くに花屋さんがあります。どうして正規の店で買わないで露天商で買うのと疑問が出ました。
他にも何人かの大臣に似たような問題が起きています。、
3)新憲法
とうとう新憲法是非の投票に関する両方のグループの宣伝をするテレビ番組が始まりました。まだ拒否するが約10%ほど賛成側より多いです。
さてその宣伝ビデオを見ましたが、イメージだけでどうして賛成するのか反対するのか良く分かりません。賛成の宣伝で、各自の収入に関係なく病気・怪我の治療を受けることが出来るのは新憲法のおかげだとする場面がありました。
ボリッチが言っている通りですね。しかし、ちゃんとそれが実現できるのかな?
憲法委員会の動きと言うニュースで、今年の初め、上下院の2院制を辞め。一院にするアイデアが出された時、多くの委員はこれで新憲法委員会は自滅すると考えたとか。
憲法を国民のほとんどが応援すると言う当初の動きが、大きく変わったのは委員の素質のためだったわけですね。

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド3.55ドルと先週末とほとんど同じ。為替は1ドル904ペソと安定です。それがチリ経済の基本ですが、国債の増加が問題になっています。
2007年は国の借金がGDPの5%未満でしたが、それが年々増加し今年は38%が予想されています。つまり右も左も借金を大きくしてきたことが証明されています。問題の先送りですね。大丈夫かな?
2)厚生年金
年金運営の5クラスが、先月は全部プラスで終わりました。現行AFPシステムがこの先続くのか新憲法で大きく変わるのか分かりません。
3)給料
最低賃金が今月から40万ペソになりました。ボリッチは私の任期の内にそれを50万ペソにしたいと意気込んでいます。
ところで賃金が上がるペースより物価上昇率が高いので実質賃金は下がっています。その見かたで見ると、7月の実質賃金は2019年10月以降で最低でした。
8月は少しは良くなるわけですね。

(一般)

1)マプチェ問題 
今まで南部の2州で暴力行為が起きていましたが、それが拡大して3州になっています。
いつものように放火事件が続き、飛行場で軽飛行機が3機燃やされました、もちろん車・重機や建物の放火も継続です。週日に警察署が砲撃されました。窓や戸に銃弾の跡が残っています。なんと今日も同じ攻撃がされ、もう警察署攻撃は日常茶飯事になっています。警察・軍隊はなにもしないのかな?
マプチェ問題軽減のため、内務大臣が現地を訪問し、軍隊による力の制圧ではなく、会話で問題を軽減するとしましたが、銃の発砲で逃げて帰ったことがありました。
その彼女は今週最北端のアリカ州を訪問し、べネスエラの麻薬グループの動きを調べました。不法移民は認めないとし、同地区で住民を全部チェックし、チリの在留許可証を持っていない(手続きをしていない)移民をすべて国外追放にすれば、問題は即時解決しますね。

2)コロナ問題
3日続けて新規患者が10000人を超しました。今までなら大騒ぎでしたが、今回は厚生省もマスコミも落ち着いています。病院が大混乱と言うこともないようです。発病しても重症で入院にならないのかな?
3)車両強奪事件
この事件が激増です。自宅の駐車場に車を入れようとすると犯罪グループが飛び出してきて、オーナーを車の外に投げ出し、車を奪って逃亡します。同じように高速道路で車を止め後ろから車が通れなくしてから車を奪う事件が続出です。今年に入って5600件。昨年同期の2倍を超えています。
以前、ATMの現金を引き出す機械が狙われた時期がありましたが、その犯人の刑を厳しくすると事件は無くなりました。つまり、今回もその犯罪の刑を今より厳しくすると問題が少なくなると思います。どうかな?

(スポーツ)

1)サッカー
人気チームの結果はコロコロは勝利 チリ大学と カトリカは引き分けでした。
その結果、21試合を終わった段階で首位はコロコロで2位に9得点の大差をつけています。残り9試合です。


以上

チリの風 その1002 2022年7月25日ー31日

天気予報では何日か雨のはずでしたが、全く降らなかったサンティアゴです。もちろんそのためにスモッグがひどくなっています。
毎日がうすら寒い冬の気候ですが、金曜日は最高気温が22度にもなってポカポカでした。(最低気温は2度)
さて旅から戻って、今週は通常の毎日を送りました。いつも何かすることがあるのがうれしいです。
ラソン練習でちゃんと10キロ走ったし、仲間と山歩きもしました。
日曜日に日本に一時帰国する仲間を励ますため他の友だちも集めて昼食会。おいしい食事と楽しい会話を楽しみました。
それから健康検査も進んできて、医師に指示された心電図を加えた3つの検査をしました。
10月の訪日のための用意ですが、コロナ問題が大きくなっているので、訪日はまた延期になるかもしれません。
さて昨年は会社員生活を少ししましたが、今年は全く仕事がありません。それでも年金をもらって生活に困らないのが不思議です。

(政治)

1)ボリッチ動向
 教育と健康生活に関する二つの集まりで、彼は同じタイプのコメントをしました。それはすべての国民は健康で充実した生活をする権利がある。つまり病気・怪我をすれば誰でも適切な治療を受けることが出来ると言うことです。
国民の健康問題を営業目的にしないとか、世界でトップクラスの国になりますね。
また親の収入状況には関係なくすべての児童は充実した教育を受ける権利があるとしました。どちらも言うのは簡単ですが、それをどう実現させるのかな?
借金が増えれば隣国のような苦境に立たされますね。
2)新憲法
賛成・反対のグループが運動を準備中ですが、新憲法を勝ち取ろうと国民が動き始めた3年前の熱気はありません。左翼の賛成派の中では共産党新左翼が争っています。
主導権争いでしょうね。
どこの国でも共産党とそのほかの左翼は仲良くないみたいです。
反対運動の右翼側も似たようなものです。つまり左翼も右翼も大した差はないと言うのが結論でしょう。
政府がその活動に介入したとするクレームに関し監査委員会が調査することになりました。新聞の社説に速やかに調査を進めその結果を発表してほしい。そうでなければ新憲法是非の投票に悪影響を及ぼすとしています。
3)健康保険
チリの健康保険は国営のフォナサと民営のイサプレに別れます。フォナサのトップが「国民の健康を保証するため私たちが全力を尽くす。それが実現できればイサプレは必要ではない」としました。簡単に言うと、現在の情況はフォナサに加盟している人は毎月支払う額は低いですが受けるサービスのレベルも低いです。つまり何かの病気で手術をする必要が出たとき、何ヵ月、ひどい時は何年も待たされます。イサプレなら何日・何週間で実施されます。
もちろん民間の健康保険会社がニッコリ笑ってはいさようならと言うはずはありませんから、厳しい論争が始まるでしょう。
これと似たような気がするのですが、厚生年金AFPを国営に変えようとする動きが先の社会騒乱の時から続いています。民営ではなく国営にしようとするものです。でも親方日の丸式が民間の営業力を超えるとは、私には思えません。過去20年間の年金運営利益を比較すれば、ほとんど毎年チリの方が日本より上だったと記憶しています。

(経済)

1)経済成長率
最近のIMFの発表ではチリの今年度の成長率は1.5-1.8%とそこそこですが、来年度は成長なしとか。それはラテンアメリカ諸国の中で最低ランクです。チリの政治・経済が来年はそれほどひどい混乱に落ちるとみられているわけです。
しかしIMFは各国の政治・経済の動きを深く・細かく観察・予測出来るのですね。不思議です。
先週、アメリカでチリ政府がチリ・ディと言うプレゼンテーションを実施しました。それに参加した大蔵大臣に現地の経営者は新税法、特に鉱山のローヤリティ税について多くの質問をしたとか。想像できますね。
さてその新税のうちの一つ所得税ですが、個人のケースで、高額所得者は、例えば月収1500万ペソなら現行の税制では月給の3ヶ月分を支払うが、新税ではそれが4ヶ月分に上がるとか。
2)銅価格と為替
 同の価格は1ポンド当たり3.54ドルと先週よりずっと高くなりました。そのため為替も1ドル911ペソと落ち着いています。
 国立機関コチルコの発表ですが、今年の年間平均の銅価格は4月に発表した4.4ドルを下方修正して4.0ドルにしました。年末に4ドル辺りで落ち着けばよいのですが。
 IMFもその辺はちゃんと抑えているのでしょうね。
しかしドルの価格の変移は不思議です。今年の初め1月3日は1ドル853ペソでした。それがペソが強くなり始め3月25日に1ドル779ペソまで行きました。それが一変してペソ安に変わり、800,900、1000ペソになりました。7月14日は1051ペソでした。その日はアメリカの記念日ですね。チリの中銀の介入でそれが変化し、今月は903ペソ迄戻りました。つまりどこかの勢力がチリペソを操って商売をしていたのではないですか?素人の私にも不可解な為替の動きです。

(一般)

1)CAMの動き
 CAMと言うのはアラウコ・マジェコ連盟の略ですがそのリーダーのエクトル ジャイトルは「何年か前に政府が特別法案をでっちあげ、それを使ってマプチェを虐待してきた。それに反対する我々のグループから多くの逮捕者が出て刑務所に送り込まれた。
これは政治犯としてすぐに釈放していただきたい」とコメントしました。もちろん、これに関して大きな反応がありました。彼らの暴力行為を認められないとするのが多く、CAMのリーダーを(すでに逮捕されたこともありますが)コントロールするべきだとされています。
今週も、いつものように暴行事件が発生です。トラック・重機の他にホテル・教会などの家屋への放火事件があり、警官が4名火傷を負いました。マプチェの政治犯の釈放を訴えるパンフレットがありました。
さて今週の国会で、それに関連して大騒動がありました。いつものように南部の州を例外州(特別州)にして軍の駐屯を認めることになりました。その議論の場に内務大臣が呼ばれ、彼女がマイクを握りました。彼女はこの問題に関し、「皆さんはこれを3月11日(ボリッチ政権発足)以降に起きたと思っておられるかもしれませんが、違っています。その前の4年間も同じ問題が続いています」
問題の根源ををピニェラに渡したわけです。議場は混乱し、一時中断しました。再開した時、大臣は私の言い方に問題があったかもしれずお詫びしますと逃げました。結局、南部州の特別扱いは認められましたが、政府の考え方は頼りない・はっきりしない・リーダーシップがないことが分かりました。もちろん問題は南部のマプチェだけでなく、北部の違法移民問題は全く収まらず逆に増加しています。べネスエラの麻薬組織が地域住民に恐怖を与えていると今日のニューにでました。政府は何をすべきかよく理解していないようです。

2)犯罪の増加
 3年前の社会騒乱の時から人権委員会は政府にクレームしていました。ピニェラ政権が警察・軍隊を使ってデモ隊を襲いその人権を無視したと言うわけです。
 従って、左翼系からは政治犯の釈放を求める声が続いています。高校生の地下鉄タダ乗りから始まった社会騒乱ですが、商店を壊す、物品を奪う、建物に放火するなどの暴力行為が日常化でした。つまり反政府運動と言うより、日常の不満をそれで満足させる暴力行為だったのでしょう。政治犯とはとても思えません。
 そのグループを煽ったのが新左翼運動で、一気に注目を集め、大統領選挙でその中心だったボリッチが勝ちました。
 その後、暴力行為は一時収まりかけたのですが、また復活してきました。今週、イタリア広場の近くに30名ほどのグループが現れ、近くの店を襲いました。例えばレストランで、椅子を道路に投げつけるなどをしました。店の物を略奪すると言うのではなく破壊行為を楽しむと言う感じです。
それから最近多い犯罪は自動車の強奪ですが、止まっている車に近づき、運転手からキーを奪って、運転手を外に放り出し、その車で逃走するわけです。その事件で捕まった犯人の半数が未成年とか。中学生・高校生が目立ちます。
今週からほとんどの学校で授業が始まりました。サンティアゴで、国立学院の近くで、白いオーバーオールの服を着た高校生がバリケードを作って道路を封鎖して暴れました。
もう何回もそれを繰り返していますが、学校教育改善に結びつく抗議とはとても思えません。学校も行政機関も何もできませんね。
3)コロナ問題
先週とほとんど同じです。新規患者数は一日9000人ほど。陽性者合計は36000人ほどです。それに対し、政府の規制はありません。ピニェラの時は自宅待機令などいろいろ手を打ちましたが現政権はほとんどゼロです。今日、厚生大臣が5回目のワクチン接種を考えているとしました。

(スポーツ)

1)サッカー
チリの人気2チームが争う試合をスーパークラッシクと呼びますが、そのコロコロとチリ大学の試合が今週ありました。コロコロが勝って首位を堅持です。
カトリカは勝って9位になりました。チリ大学は12位です。

以上

チリの風 その1001 2022年7月18日ー24日

南の旅から戻ってきました。嫁さんがドイツ風菓子のプロ養成コースに参加して勉強するのを利用して、そのプエルト・バラス市と近くの観光地フルティジャールを訪問したわけです。
今住んでいるサンティアゴのマンションが売れたら、フルティジャールに移住するつもりですから下見の旅になります。
嫁さんのブーツが毎日の雨で役に立たなくなってしまい、ゴム長靴を捜して買いました。ゴム長靴をはくと、私は避けて歩きましたが、彼女は水たまりの中を子供のように楽しんで歩いていました。
雨に弱い私は毎日の雨を嫌がりましたが、そこはその雨が通常なわけd、それになじめなければ移住は無理ですね。
さて向こうのホテルも、往復の便もほとんど満席で観光が通常化してきているのが分かりました。

(政治)

1)ボリッチ大統領動向
 ボリッチは新しく開通した首都圏の東アメリコ・べスプシオ高速道路の開通式に参加し、こうして各区の間の交通・連絡が進み共通して発展していくのが素晴らしいとしました。
2)新憲法
 政府は内容を理解して投票しようとするキャンペーンを開始しました。
 新憲法賛成の運動で話題になったのはラテンアメリカで有名な歌手のシャイアンをその宣伝に使いましたが、許可なくイメージを使用したらしく問題です。また同グループの運動員にサッカーチリ代表のユニフォームを使ったのも批判が出ています。国連の人権委員会のトップを務める元大統領のバチェレットがチリを訪問し、ボリッチと3時間にわたる面談をしました。他の元大統領が反対の票を投じるとしていますが、彼女は新憲法に関し、それが完ぺきとは言わないが、現行憲法を改善しているのは自明で、私は賛成票を投じるとコメントしました。
 まだ賛成も反対側も大きな動きにはなっていませんが、市町村長などが中心になって運動を準備中です。

(経済)

1)銅価格と為替
1ポンド3.34ドルと先週よりずっと高くなりました また1ドルは957ペソで閉めましたが、一時921ペソ迄落ちています。
それでも1000ペソを越えてた時より中銀介入もあって落ち着いてきています。
それとは直接sには関連しませんが、政治の不安定さと外部との関係の動きはチリ経済の低迷に大きく関連するだろうとのコメントが出ています。
新税制に関して経営者グループが少しづつ前進するのを願う、いきなり大きく変われば安定性が失われるとしています。
またこのペソ安で、移民がチリを離れるケースが増えているとか。外国からチリに来て、もらう給料の一部を母国に送っているのに、それがみるみる内に減少し、何も送れなくなったとしています。

(一般)

1)マプチェ問題
アラウカニア州(第9州)がその問題の中心ですが、その南の州にも問題が広がっています。マフィルやロンコで車両・重機・家屋への放火事件が起きています。
マプチェの最尖鋭グループの動きとか。
ところでカナダを訪問中のローマ法王が現地の先住民に皆さんの先祖にカトリックが問題を起こしたことをお詫びしますとしたとニュースに出ました。アメリカ・アジア・アフリカ・オセアニアでスペイン・ポルトガルを使って同じ侵略を繰り返したわけで、その事故批判だけでなく、その犯罪を償うことは出来ないのでしょうか?

それから、今年に入って今までに700名を超える警官が辞職しました。マプチェが警官を狙って発砲する事件が多く出ていますが、もちろん首都圏の犯罪の増加も警官の生命の危険を増やしているのは確かです。それで警官を止めてそのほかの機関の安全関係の仕事に就いた方が良いのではとしているらしい。給料も民間の方が良いでしょうね。
昨年より3割以上も辞職する人が増えているとか。
外国からの麻薬組織がチリに続々と進出していますが、その一つのべネスエラから来た「アラグアの汽車」が勢力を伸ばしていますが、今週その3人が逮捕されました。
2)コロナ問題
今週は大きな動きはなく、毎日7,500名ほどの新規患者が出ています。
今週の私たちの南への旅で、飛行場、ホテル/レストランなどで移動パス(ワクチン4回の接種証明書)を要請されました。
そのため、新規患者が増えていても、以前のような自宅待機令はでていません。

(スポーツ)

1)サッカー
人気3チームの結果はコロコロは勝利、チリ大学とカトリカは敗戦。リグ戦の首位はコロコロで、変わりません。


以上

チリの風 その1000 2022年7月11日ー17日

チリの風が1000号まで来ました。感慨無量です。
これを書き始めたころは更生タイヤ部門の責任者として生産・販売部門の大勢の部下を率いて東奔西走していました。そして、今は年金生活者です。
それでも会社員生活が終わってから長い間、ガイド・通訳の仕事が頻繁にあったのですが、コロナ問題でそれは消えました。コロナは私の人生を変えました。
一度4か月間も外出禁止令が出たことを思い出します。週に2度、買い物に行く以外は家の外に一歩も出られません。
そのずっと前の事ですが、父親の様子が悪いと日本に見舞いに行った後、チリに戻ってきて空港で意識不明で倒れ、救急車で病院に搬送されました。エコノミ-クラス症候群にかかったのですね。その翌週、父親は死去しました。
そして続いて母親も。私は遠いチリに住んで両親の介護・援助は弟に任せるだけで、全くできませんでした。まるで家出をしていったような親不孝です。

10数年ほど前に出会った女性と結婚しました。今の嫁さんです。二人の子供もプロとなって仕事をしています。

日本人学校でチリの歴史の講義をしていますが、その逆にチリの学校で日本の歴史の話しをしようとコンタクトを始めました。昨年、チリのテレビ番組に出て中高年でも人生を楽しめると話をしましたが、そういうことが実際に出来るのがうれしいです。
昨年、小説を書き上げてこのブログで発表しました。今年はパタゴニアとマプチェの歴史の二つの講義を実施しました。
スポーツも、サッカー教室・登山教室を継続し、仲間とマラソン練習もやっています。

世界各国を旅行しましたが、その旅行記がブログに掲載されています。昔のアフリカの旅日記を最近、読み直しましたが、ドキドキするようなことが書かれています。
さてブログの更新、内容のチェックを二人の友人に助けてもらっています。心から感謝します。
つまり、このブログは私の人生の集大成なのですね。いつも言っているように幸運に恵まれ、幸せです。
もう何時、人生が終わっても誰にも文句を言わずに去っていきますが、それまで今のリズムを続けたいです。

今週は雨の後、山に入って雪を見ながら歩きました。マラソンもちゃんと週日10キロを走りました。日曜日は厳しい寒さでしたが仲間と走りました。サッカー教室は、残念、また雨で中止でした。
所で来週は1週間、妻とチリ南部の旅に行きます。従ってチリの風その1001は少し遅れて発表することになります。ごめん。

(政治)

1)ボリッチ動向
全国の市町村長会議に参加し。みんなが手を取り合って国を良くしていこうとコメントしました。
貧困層援助の冬のボーナスを発表
750万人に12万ペソのボーナスを出すとし、国会で議論されます。それが通ると8月に支払われるとか。
内務大臣批判
内務大臣が機能していないと国会で議論されましたが、その批判は拒否されました。辞任する必要はありません。それに関して、ボリッチは意味のない論争をするより、議会を上げて犯罪抑制について議論してほしいとコメントしました。ボリッチが野党だったころ、何度かピニェラ大統領が機能していないと
違憲として訴えたことがありますね。自分たちがしたことを相手側がするとクレームするのは見苦しいです。つまり右も左もチリの政治家は大したことはないと言うわけです。
2)新憲法委員会
ボリッチが9月4日の投票で新憲法拒否が勝った時は、新憲法の設立をもう一度はかる必要があるとしました。与党の中から大統領がなにを言うのだと強いクレームがでています。軍事政権時の現行憲法を新しくすると言うのは、野党側の夢でしたからね。政府と与党の意見の不一致、与党内でも意見の相違と見苦しいです。
賛否の両グループが行動を始めました。私にはどちらにも参加する気はないですが。
9月4日の後、大混乱が起きるのは間違いないし、与野党ともにグループ内でのいざこざが表面に出て混乱・破綻騒ぎになりそうです。

議会の7分の4
憲法が国民に承認された場合、現法議会でその確認をしますが、過半数ではなく7分の4の票がいります。新憲法が国民に承認され、国会で否決されれば、どうなるでしょう。国会解散になって、新憲法否定に動いた議員を引きずり降ろそうとするでしょうね。

(経済)

1)銅価格と為替
先週1時、為替で1ドルが1000ペソを超えた時がありましたが、その日の終了時はまた900ペソ台に戻りました。ところが今週は1日の終わりに1000ペソを越えました。

それが週末に大きく変わりました。中銀がドル相場に介入し、いろんな部門への合計250億ドルを投入すると発表しました。するともうドルを買っても利益は出ないとする動きが出て1ドルは979ペソ迄下がりました。1日のドルの下がり方としては歴史上最高の数字でした。専門家の意見では為替はこの先、800ペソ台まで戻るだろうとしています。
さて、今週の銅の価格は1ポンド3.18ドルと先週より大きく下がりました。毎週のように下がっています。ボリッチ政権には大きな痛手です。
さぁ来週はどうなるかな?

2)インフレ
公定歩合の上昇です。9.75%まで上がりました。金利を上げて消費を抑え、インフレを元に戻すと言う作戦です。
なんとチリのインフレは現在のラテンアメリカで第3位とか。普通、ラテンアメリカで3位と言うとニッコリしますが、この場合は・・。
チリより酷いのはべネスエラとアルゼンチンです。そのアルゼンチンは政治・経済が混乱し、毎日大規模デモが起きています。国が破産しそうですからね。アルゼンチンに住んでいなくてよかったと思います。もちろんべネスエラにも住みたくないです。その次にひどいのがチリなんて。
これに関してボリッチは「商品の価格を政府が抑えようとすれば、商品は闇市場に流れることになるわけで、意味はない。従って物価を強制的に抑えるつもりはない」としています。

(一般)

1)大雨
 今週も大雨で16年ぶりの雨量とか。7月に入って今までで68ミリですが、今までで170ミリになり昨年1年の量を越えました。
 これは今年が大雨なのではなく、今まで雨量が少なすぎたと言うことです。つまり正常化してきたと言うわけです。
 それに低温が加わって各地で被害が出ています。雪で道路の通行が出来なくなり、奥地の村が孤立するのが多いです。
 所で、話が違いますが、南米最南端の街プンタアレナスで海水浴祭りがありました。参加者は約5000人とか。そのうちの30%は外人でした。もちろんアメリカなどから来たのではなく、大半は隣のアルゼンチンから車で来た人たちです。しかし海水は零度の水温でしたが、楽しくお祭りをしてから水着になった人が泳ぎました。毎年恒例のお祭りですが、私は海に入る気にはなりませんね。
 さぁこの大雨(もしくは通常の雨量)はこの先も続くのかな?
2)コロナ問題
 先週とほとんど同じような数字です。感染者数毎日約1万人、陽性者率15%、死亡者数は59000人です。

3)大学ランキング
 ラテンアメリカの13か国197の大学を比較した今年のランキングが発表されました。1位はチリのカトリカ大学でした。国別の数字では1位がブラジル2位がチリでした。チリはボリュームでは規模の大きいブラジルに勝てませんが質ではトップですね。うれしいニュース。

(スポーツ)

1)ラグビー
ワールドカップの最終予選でチリはアメリカに勝って、来年の世界大会に出場します。初めてです。関係者は大喜び。喜ぶのは無理もないですね。世界大会に初参加なんて。
そして世界大会の初戦はチリ対日本です。
2)サッカー
国内リーグ戦は人気のコロコロは勝利、チリ大学とカトリカは敗戦。コロコロの首位は変わりません。


以上