チリの風 その982 2022年3月7日―13日

サンティアゴの最高気温と最低気温の差は20度の日が多いです。例えば31度と11度とか。
それでも秋の気配が濃くなってきました。紅葉もすすんでいます。

さて、今週は事故にあってしまいました。火曜日、マラソン練習をしていると車庫から出てきた車にぶつかりました。
私は転倒してあちこちに擦り傷。それでも何とか持ち直しました。木曜日の山歩きは山に登るのは無理でしたが、仲間と麓歩きをしました。
週末、私たちは仲間の夫婦と昼食を一緒にしました。4人で会話とおいしい食事を楽しみました。
日曜日はいつもののマラソン練習、まだ本調子ではないので、仲間の後を軽く4,5キロ走りました。
国税局に今年の家屋税に関する質問をしに行きました。
そして先月と同じように頼まれて「マプチェの講義」をしますが、その練習を毎日しています。

夜、ベッドに入って、今日も面白かったと毎晩、幸せを感謝しています。

(政治)

1)ボリッチ動向
 新大統領が就任しました。今までなかったことですが、その日、彼はネクタイをしめませんでした。
 隣州バルパライソの国会議事堂で就任式をしてから、首都に戻りモネダ宮殿に入り窓から外の聴衆に就任後の最初の演説をしました。
 宮殿前の憲法広場のあふれるほどの聴衆がそれを聞きました。約半時間のスピーチでした。
 なかなかの出来です。彼の4年間がどんな風に進むかドキドキします。汚染で苦しんでいる町の名前を上げ、大気汚染を即時抑えることにしたいとコメント。素晴らしいですね。マプチェに関しては軍隊を出して抑えるのが究極の政策ではないだろう。彼らもチリの国民だから、彼らを助ける方向にしなければいけない。
 経済に関しても全体が上向きになるべきで、一部の人間の懐を考える政策はとらない。超富裕層からの税金を上げ貧困層の援助に充てるのは当然だろう・・・・さぁどうなるかな?

 就任式の翌日、カトリックの大聖堂のミサに出席しました。カトリックは近年のスキャンダルで国民の信頼を失っていますが、新大統領としては表面は今までどおりに頭を下げるのでしょうね。
 その式典の後、ボリッチは年少児暴行事件で訴えられている神父がそこに参加していたことを取り上げ、厳しいクレームをしました。被害者の声を聞くつもりはないのか、組織として反省はないのかと言うわけです。

 さて就任式に参加した各国首脳の中で、アルゼンチンの大統領が彼を4月に招待しました。そして必要なら天然ガスをチリに 輸出すると提案してきました。アルゼンチンはチリより政治・経済ともに厳しい状況です。
 日本の小田原外務副大臣がボリッチに会ってポケモンのプレゼントをしたら喜ばれたとニュースになりました。

 さて、ボリッチ政権の問題点として、政権内の意見の統一があげられています。共産党新左翼でしょう。そして新憲法 委員会とどう接触していくかも注目されています。政策としては移民・マプチェそして麻薬対策をどうすすめるかが課題です。ピニェラは最後の時期、ほとんど有力な手を打てませんでしたから。
そのマプチェの件ですが、彼は軍隊で地区を抑えると言う方針はとらない。来週、内務大臣を派遣し、マプチェ側、被害者側の双方と会議し、段階的に軍隊を引き揚げることにしたいとしました。
全く逆の動きですが、今日、テログループの攻撃が記録されました。
さぁどうなるかな。
2)ピニェラ動向
 任期の最後の週を何とか過ごしました。最後の市民調査で彼を支持するは24%、不支持は71%でした。
 3月8日の国際婦人デイをモネダで祝いました。その日、チリ各地で街頭デモがありました。大きな混乱は無かったですが。
 新陸軍長官の就任式に出席しました。新長官は陸軍の恥になるような事件が二度と起こらないようにするとコメント。
 当然ですね。
  そしてピニェラは全テレビ局を通じてお別れの挨拶をしました。私はそれを見ましたが、なんだか、一生懸命やって来たのに運がなかったと愚痴をこぼしているように聞こえました???
 共産党の幹部が今回のピニェラ政権は歴史上最悪のものだとコメントすると、それに対して「いや違う、最悪の政権はアジェンデのそれだ」とするコメントが新聞に掲載されました。
 確かにボリッチが鉱山の国有化を図ってアジェンデのコピ―になるのは止めてほしいですね。


 さてピニェラはこの週末、家族とともにパタゴニアに行くらしい。トレス・デル・パイネの山を見ながら散歩するのでしょうか。休暇が終わって戻ってくると、彼の持っている幾つもの機関の幹部として働くのでしょう。

今週の大統領府の広報はこの二人を現職・前職ではなく「大統領」として取り扱いました。

(経済)

1)銅価格と為替
 月曜日銅の価格は1ポンド当たり4.87ドルと過去最高を記録しましたが、次の日から落ち込み金曜日は4.6ドルと先週とほぼ同じでした。これはいつも思いますが、誰かの投資の対象になっていて、銅の需要供給の値段が上下するのではないのでしょうね。
為替もいつものように上下して1ドル806ペソで終わりました。
銅価格と同じように原油価格も高くなり、ガソリンの値段がどこまで上がるか予想も出来ません。
2)物価上昇率IPC
 2月の数字は0.3%、過去12か月は7.8%。これは過去13年で最悪の数字です。
新聞にロシアのウクライナ侵入でチリ経済に与える影響として食料品・ガソリン価格の上昇からインフレが一層ひどくなると書かれています。そしてそれが経済成長率を低くすることも考えられています。
3)最低賃金の上昇
現行の最低賃金は35万ペソで、その期限は5月1日です。それではその次の日から最低賃金はどこまで上がるのでしょう。
40万ペソと言う予測と50万ペソまで上がると言う見方も出ています。
1900年は26000ペソ、2000年は10万ペソ、2010年は17200ペソと少しづつ上がってきましたが、この10年は急上昇です。

(一般)

1)コロナ問題
 毎日15000人ほどの新規患者が出て、陽性率は17%くらい、一向に良くなりません。
 それでももうコロナの問題は以前の様に大きなニュースにはなりません。
4回目の接種を終えた人は150万人。人口の8%までいったとか。ワクチンは順調に到着しているようです。
2)学校
 新学年が始まりました。通常なら生徒の参加率は病気・怪我の子供を除くとほぼ100%ですが、今年は80%弱とか。
 親か子供が、学校での授業を嫌がる・もしくは反対するのでしょう・・・・。
 新政権の文部大臣は学校に行くことを強制させてはいけないとコメント。学校で授業を受けるのが通常とする
 私の感覚とはかけ離れた大臣です。
3)ウクラニア問題
正常化が全く進んでいないように見えますね。今週、そこから脱出した2人のチリ人が帰国してきました。
日常生活が壊滅したとしています。無事に帰国できたのは幸運ですね。

(スポーツ)

1)サッカー
人気3チームの結果は最近優勝が続いていたカトリカはまた負けて3連敗。もうどこにでも負けると言う雰囲気。コロコロは明日の月曜日に試合。チリ大学は自分のサッカー場がないので、この週末の試合を実施できるところがなく延期になりました。この結果、リーグ戦の首位はニュブレンセ、次いでコブレサル、3位はクリコでした。
この先、大混戦が続きそうです。
チリの1部リーグでプレーする外人選手の分析で、大半がアルゼンチンでした。なんと54人(63%)、2番目がウルグアイ17%。ブラジルはわずか2%でした???


以上

チリの風 その981 2022年2月28日-3月6日

最高気温が30度とまだ残暑の雰囲気が消えないサンティアゴですが、今日は曇って25度で落ち着きました。また明日から30度に戻るとか。それでも朝晩はかなり涼しくなっています。
血栓症の薬が効いているかどうかチェックする血液検査を受けるため病院に行きました。
3月に入り、夏休みが終わり、仕事・学校
に行く人が一気に増えました。交通量がこの水曜日の場合、先週対比33%アップし交通渋滞が深刻化です。
山歩きはいつもの第1展望台へ。先日のアポキンドの滝コースの3分の1ほどの距離ですが、帰りは小走りでした。自然の中を楽しむと言うよりほとんどトレーニングの気持ちです。
ラソン練習もちゃんと楽しみました。週日は一人で、週末は仲間と走っています。
昨年の今頃、会社員生活をしていました。コロナが終われば、またガイド・通訳の仕事が来るのは間違いないので
そのため心身ともに鍛えておく必要があります。甘いかな?
それでもこれらの毎日の努力は私のボケ防止にはなっているでしょう。

(政治)

1)ピニェラ動向
モネダ宮殿でのコロナ問題が落ち着いてきたと一般市民を招待した集まりで、参加者の若い女性から水をかけられました。かなりの量でした。彼女の祖父がその後、ピニェラに面談して不始末を詫びました。ピニェラは問題を大げさにはしないとしています。水だったので濡れただけですが、それが毒性のものならかなりの大事故になったのは間違いなく、彼の周りを警護する部隊が機能していなかったのですね。
そして今週から新学年が始まったので、ピニェラは公立学校を訪問して、授業の開始を祝いました。
任期終了まであと1週間になった彼ですが、新聞の論文で、政治・経済・一般の3分野で彼は大きな間違いをしたとされました。民政化が始まって30年間、チリは安全・正常を保っていましたが、2019年10月の社会騒乱ですべてが壊れました。ピニェラはそれを防ぐ・抑える力を持っていませんでした。また中道右派は政界で大きな勢力を持っていました。その例として2016年に右翼の市長・区長は45%でしたが、現在は22%です。右翼政党の破綻・分裂は顕著です。経済に関しても2021年、近来にないひどいインフレが起きましたが、今年はそれを上回るかもしれないとか。コントロールが出来ていません。
こうして史上最低の大統領としてピニェラは歴任に名前を残しそうです。
また、陸軍長官事件です。長官は近日中に退職することになっていましたが、公金不正使用で裁判にかかることになったので陸軍に迷惑をかけないため、今週辞任しました。そのお別れ式典に政府からは誰も参加しませんでした。彼は政府から見捨てられたと思ったらしいですが、裁判にかかる様な不正をした人間を援助するわけはないですね。そんな人間を長官に選んだ政府の責任ははっきりしています。彼が有罪になって刑務所に入るのを待ちたいです。
2)ボリッチ動向
 太平洋の孤島から戻ってきて、来週に始まる彼の就任式について準備を始めました。
 新内務大臣になるシチェスは現行の南部の特別区令を継続する可能性はあるとコメント。以前はマプチェと会話を始め法令による拘束はしないとしていたのですが、現実はそう甘くはないようです。
 今週も、南部地区で覆面部隊が放火事件をあちこちで起こしています。
3)新憲法委員会
毎日、ニュースになりますが、一体どうなるのか良く分かりません。銅・リチウムなどの鉱山を国有化する方針が出ています。司法界の改正で裁判官の雇用システムを変えるとなれば、現職の裁判官が職を失う可能性もあるとか。裁判官が不快感を表明することになるでしょうね。また一般市民と先住民の裁判システムを並行して実施するとなれば、マプチェで麻薬で逮捕された犯人は、一般裁判所でなく先住民裁判所に行くことになりますが、そんな必要があるのかな?
上院議長のDC党員が、この新憲法が出来上がれば、私は反対に票を投じることになりそうだとコメント。
時間と金をかけて無駄な仕事をしたと言う結論が待っているのかな?

(経済)

1)政府機関イマセック
チリの経済成長に関し1月は予想されたより低い数字だったと発表。昨年後半の盛り上がった雰囲気が停滞してきたのは数字に出ていますね。
2)銅価格と為替
銅の価格は歴史上最高値に近づき、ウクライナ問題が続けば、さらに上がると言われています。
1ポンド4.74ドルで為替は1ドル801ペソでした。
3)リチウム
 リチウムの価格も上がっていますが、チリのリチウム鉱山会社のソキミチSQMは大きな利益を出しています。
 2020年に1.6億ドルだった利益が2021年に5.9億ドルになりました。チリのその会社に中国が資本を入れています。

(一般)

1)コロナ問題
 2月のコロナによる死亡者数は2632人で21年6月以来の悪い数字。今週は連日陽性率20%台、2万人程度の新規患者が出ています。そうした悪い状況にもかかわらず、首都圏はレベル4に引き上げられました。つまり、行動の自由が認められ、集会などの規制も殆どありません。昨年は自宅待機になっていたのに、今年は政策が大きく異なります。このまま落ち着いていくのかな?
教員組合などが授業の開始は教師・生徒の安全に大問題になるとクレームしていましたが、通常授業が始まっています。

2)移民問題
 首都圏のあちこちの道路・広場にテントが張られ、そこで生活する人が増加の一途です。中にはチリ人もいますが、大半は移民で、仕事がなく生き延びるには路上生活しかないわけです。
政府・各区が彼らに援助の手を差し出すと言うのはまだありません。
3)山火事
首都圏から隣州のバルパライソに行く道路の森林で火災が発生し交通が一時ストップしました。
4)安全度
国際機関の発表ですが、世界の国の中でテロリスト活動などから安全が保てない国のリストで、チリはなんと世界18位になりました。ラテンアメリカの中ではコロンビア(14位)に次いで2番目にひどい国になっています。
昨年は362回のテロ活動が記録されているとか。ほとんど毎日ですね。昨年は47位でしたから急激に悪化しています。
極左グループの他に合計8つのグループが関係しています。
今日も覆面部隊の放火事件が起き、数台の重機が全焼。それはマプチェのグループの犯罪だと確認されています。
新政権はこの事態をどう軽減していくか、注目されますね。
5)ロシア・ウクライナ問題
先週と同じく、今週も毎日テレビのニュースはこの話題ばかりです。ロシアが何をしたいのか、どこまで続けたいのかよく理解できませんが、サンティアゴロシア大使館の前でウクライナ応援のグループが抗議行動をしました。
150万人以上の人が外国に出たそうですが、その人たちのこれからの生活は大変ですね。その中のチリ人は一部が来週チリに帰国するとか。

(スポーツ)

1)サッカー
今週の話題は人気2チーム、コロコロとチリ大学の試合です。予想の通り、毎年同じ結果ですが、今年もコロコロがチリ大学に勝ちました。しかし首位のカトリカが負けて大混乱になりました。
5試合目が終わった段階で1位はニュブレンセ、2位はコブレサル、3位はパレスチノです。
カトリカは4位、コロコロは5位、チリ大学は11位でした。
つまり人気の大チームが振るわず、地方の小チームが勝っているわけです。
2)テニス
 デービスカップが始まり、チリはスロバキアと対戦しました。ワールドリーグ1で、ビーニャのテニス場です。
チリはこれに勝利をおさめ、次の9月の試合まで国際レベルをキープです。
 思い出します。2004年にこのデービスカップ戦で、日本はチリと、今回と同じビーニャのテニス場で対戦し、何と0対5で全敗しました。
私は日本応援にそこまで行きました。その時、日本選手が集まった日本人の応援団に、少しテニス・レッスンをしてくれました。


以上

チリの風 その981 2022年2月28日-3月6日

最高気温が30度とまだ残暑の雰囲気が消えないサンティアゴですが、今日は曇って25度で落ち着きました。また明日から30度に戻るとか。それでも朝晩はかなり涼しくなっています。
血栓症の薬が効いているかどうかチェックする血液検査を受けるため病院に行きました。
3月に入り、夏休みが終わり、仕事・学校
に行く人が一気に増えました。交通量がこの水曜日の場合、先週対比33%アップし交通渋滞が深刻化です。
山歩きはいつもの第1展望台へ。先日のアポキンドの滝コースの3分の1ほどの距離ですが、帰りは小走りでした。自然の中を楽しむと言うよりほとんどトレーニングの気持ちです。
ラソン練習もちゃんと楽しみました。週日は一人で、週末は仲間と走っています。
昨年の今頃、会社員生活をしていました。コロナが終われば、またガイド・通訳の仕事が来るのは間違いないので
そのため心身ともに鍛えておく必要があります。甘いかな?
それでもこれらの毎日の努力は私のボケ防止にはなっているでしょう。

(政治)

1)ピニェラ動向
モネダ宮殿でのコロナ問題が落ち着いてきたと一般市民を招待した集まりで、参加者の若い女性から水をかけられました。かなりの量でした。彼女の祖父がその後、ピニェラに面談して不始末を詫びました。ピニェラは問題を大げさにはしないとしています。水だったので濡れただけですが、それが毒性のものならかなりの大事故になったのは間違いなく、彼の周りを警護する部隊が機能していなかったのですね。
そして今週から新学年が始まったので、ピニェラは公立学校を訪問して、授業の開始を祝いました。
任期終了まであと1週間になった彼ですが、新聞の論文で、政治・経済・一般の3分野で彼は大きな間違いをしたとされました。民政化が始まって30年間、チリは安全・正常を保っていましたが、2019年10月の社会騒乱ですべてが壊れました。ピニェラはそれを防ぐ・抑える力を持っていませんでした。また中道右派は政界で大きな勢力を持っていました。その例として2016年に右翼の市長・区長は45%でしたが、現在は22%です。右翼政党の破綻・分裂は顕著です。経済に関しても2021年、近来にないひどいインフレが起きましたが、今年はそれを上回るかもしれないとか。コントロールが出来ていません。
こうして史上最低の大統領としてピニェラは歴任に名前を残しそうです。
また、陸軍長官事件です。長官は近日中に退職することになっていましたが、公金不正使用で裁判にかかることになったので陸軍に迷惑をかけないため、今週辞任しました。そのお別れ式典に政府からは誰も参加しませんでした。彼は政府から見捨てられたと思ったらしいですが、裁判にかかる様な不正をした人間を援助するわけはないですね。そんな人間を長官に選んだ政府の責任ははっきりしています。彼が有罪になって刑務所に入るのを待ちたいです。
2)ボリッチ動向
 太平洋の孤島から戻ってきて、来週に始まる彼の就任式について準備を始めました。
 新内務大臣になるシチェスは現行の南部の特別区令を継続する可能性はあるとコメント。以前はマプチェと会話を始め法令による拘束はしないとしていたのですが、現実はそう甘くはないようです。
 今週も、南部地区で覆面部隊が放火事件をあちこちで起こしています。
3)新憲法委員会
毎日、ニュースになりますが、一体どうなるのか良く分かりません。銅・リチウムなどの鉱山を国有化する方針が出ています。司法界の改正で裁判官の雇用システムを変えるとなれば、現職の裁判官が職を失う可能性もあるとか。裁判官が不快感を表明することになるでしょうね。また一般市民と先住民の裁判システムを並行して実施するとなれば、マプチェで麻薬で逮捕された犯人は、一般裁判所でなく先住民裁判所に行くことになりますが、そんな必要があるのかな?
上院議長のDC党員が、この新憲法が出来上がれば、私は反対に票を投じることになりそうだとコメント。
時間と金をかけて無駄な仕事をしたと言う結論が待っているのかな?

(経済)

1)政府機関イマセック
チリの経済成長に関し1月は予想されたより低い数字だったと発表。昨年後半の盛り上がった雰囲気が停滞してきたのは数字に出ていますね。
2)銅価格と為替
銅の価格は歴史上最高値に近づき、ウクライナ問題が続けば、さらに上がると言われています。
1ポンド4.74ドルで為替は1ドル801ペソでした。
3)リチウム
 リチウムの価格も上がっていますが、チリのリチウム鉱山会社のソキミチSQMは大きな利益を出しています。
 2020年に1.6億ドルだった利益が2021年に5.9億ドルになりました。チリのその会社に中国が資本を入れています。

(一般)

1)コロナ問題
 2月のコロナによる死亡者数は2632人で21年6月以来の悪い数字。今週は連日陽性率20%台、2万人程度の新規患者が出ています。そうした悪い状況にもかかわらず、首都圏はレベル4に引き上げられました。つまり、行動の自由が認められ、集会などの規制も殆どありません。昨年は自宅待機になっていたのに、今年は政策が大きく異なります。このまま落ち着いていくのかな?
教員組合などが授業の開始は教師・生徒の安全に大問題になるとクレームしていましたが、通常授業が始まっています。

2)移民問題
 首都圏のあちこちの道路・広場にテントが張られ、そこで生活する人が増加の一途です。中にはチリ人もいますが、大半は移民で、仕事がなく生き延びるには路上生活しかないわけです。
政府・各区が彼らに援助の手を差し出すと言うのはまだありません。
3)山火事
首都圏から隣州のバルパライソに行く道路の森林で火災が発生し交通が一時ストップしました。
4)安全度
国際機関の発表ですが、世界の国の中でテロリスト活動などから安全が保てない国のリストで、チリはなんと世界18位になりました。ラテンアメリカの中ではコロンビア(14位)に次いで2番目にひどい国になっています。
昨年は362回のテロ活動が記録されているとか。ほとんど毎日ですね。昨年は47位でしたから急激に悪化しています。
極左グループの他に合計8つのグループが関係しています。
今日も覆面部隊の放火事件が起き、数台の重機が全焼。それはマプチェのグループの犯罪だと確認されています。
新政権はこの事態をどう軽減していくか、注目されますね。
5)ロシア・ウクライナ問題
先週と同じく、今週も毎日テレビのニュースはこの話題ばかりです。ロシアが何をしたいのか、どこまで続けたいのかよく理解できませんが、サンティアゴロシア大使館の前でウクライナ応援のグループが抗議行動をしました。
150万人以上の人が外国に出たそうですが、その人たちのこれからの生活は大変ですね。その中のチリ人は一部が来週チリに帰国するとか。

(スポーツ)

1)サッカー
今週の話題は人気2チーム、コロコロとチリ大学の試合です。予想の通り、毎年同じ結果ですが、今年もコロコロがチリ大学に勝ちました。しかし首位のカトリカが負けて大混乱になりました。
5試合目が終わった段階で1位はニュブレンセ、2位はコブレサル、3位はパレスチノです。
カトリカは4位、コロコロは5位、チリ大学は11位でした。
つまり人気の大チームが振るわず、地方の小チームが勝っているわけです。
2)テニス
 デービスカップが始まり、チリはスロバキアと対戦しました。ワールドリーグ1で、ビーニャのテニス場です。
チリはこれに勝利をおさめ、次の9月の試合まで国際レベルをキープです。
 思い出します。2004年にこのデービスカップ戦で、日本はチリと、今回と同じビーニャのテニス場で対戦し、何と0対5で全敗しました。
私は日本応援にそこまで行きました。その時、日本選手が集まった日本人の応援団に、少しテニス・レッスンをしてくれました。


以上

チリの風 その980 2022年2月21日ー27日

天気予報が当たって水曜日、サンティアゴは今年初めての雨になりました。
窓から外を見ていると道路が濡れていきます。懐かしい風景でした。
翌日、山歩きをしました。水たまりは無かったですが、道路は湿っていました。この雨で動物や植物で生き延びたのがいるでしょうね。
そして気温が下がり、夕方にセーターを着るようになりました。季節の替わりかな。もっとも土曜日は最高気温が30度まで上がりました。
日曜日は、先ず一人でウォーミングアップをし、9時から仲間とマラソン練習です。ゴール地点で立ち話を楽しんでから、家に戻り、ベランダの椅子に座ってコーヒー・ケーキを楽しみます。そのあと新聞をゆっくり読むのが習慣です。もう10年以上それが続いています。
今週は山登り・丘歩きとマラソンで5日間スポーツを楽しみました。

(政治)

1)ピニェラ動向
3月11日に任期が終わりますが、ピニェラの動きはパッとしません。
今週は南部の湖州(第10州)に行き、本土とその前に位置するチロエ島にかけられている橋の建設を観察しました。その橋は2025年に完成とか。今はフェリーに乗って島に渡りますが、その完成時から車・バスで直接に島に上陸です。
そしてサンティアゴの飛行場の完成式に出席しました。5年かかりましたが、やっと完成。来週から使用が始まります。南米で1番近代化した空港とか。
さて今日2月27日はチリ人にとって忘れられない南部大地震の日です。もう12年前ですが、まだよく思い出します。ピニェラはビオビオ州(第8州)に行って被害者の人たちを励ましました。
しかし彼の今週の行動は、本当に単純な仕事ですね。

さて今週から新旧大臣の面談が始まりました。現行大臣が新大臣に現状を連絡しています。一つだけ問題になったのは大蔵大臣で、新大臣が現行大臣に貧困労働者への援助IFEを3か月継続するとした事について、任期が終わった後のことを発表するのはいかがなものかとしました。ピニェラはこれを受けて、「私は市民のためを思って、年金でも、貧困層援助でもコロナワクチン確保でもやってきた。IFEについて問題があれば、もちろんそれは私の責任だ」としました。
任期の後のことに関与するはルール違反なのに、それを知っていながら目立とうとしたのでしょうか。
今週の市民調査で彼を支持するは21%、支持しないは72%でした。
4年の任期が終わりかけていますが、マスコミに「長い期間のお仕事お疲れさまでした」と言うニュアンスの報道は全くありません。可哀そうですね。
今週のチリのニュースはウクライナ問題が中心でした。ピニェラもボリッチも二人ともロシアの同国侵入は容認できないとしています。そこに53人のチリ人が住んでいて、そのうちの5家族は隣のポーランドに移動したとか。彼らの携帯電話からビデオをとってチリに送ってきています。大変な生活ですね。
チリのテレビ局は異常で、夜のニュースはほとんど全部このニュースです。チリ国内のことも報道されません。夏休みが終わり、この週末、大勢の人が帰郷します。学校も始まりますから、来週から交通渋滞が大問題になるでしょう。
そんなニュースもないなんて・・・それほどロシアに集中する必要があるのかな?
ボリッチが太平洋の孤島からこの週末、首都に戻って来たようですが、ニュースには出ません。

2)新憲法委員会
どんどん進んでいるようですが、国会の2院制度が1院になる可能性があるとか。下院だけで、上院はいらないとされそうですが、上院議員は職を失いますね。議員数が多すぎると言う声に私は賛成しますが、議会を一つにすると言うのはどうでしょう。世界のほとんどの国で2院制をひいているのはちゃんと理由があるからだと思いますが、違うかな?
さて新大蔵大臣のマルセルは税制改正を最重要項目に挙げています。新憲法委員会はどういうかな?

(経済)

1)経済成長率の予想
 現行大蔵大臣セルダは今年度の見通し2.5-3.5%について、おそらく低い方の2.5%が正解になるだろうと低めの成長を示唆しました。世界の情勢は厳しいですからね。原油価格上昇からガソリン価格が上がり、それがすべての物価に影響すると言われています。
2)銅価格と為替
銅価格は1ポンド当たり4.5ドルとほとんど先週と同じ。為替は1ドル807ペソとペソ安に動きました。
この銅価格の高値安定はチリ経済に大きな援助となっていますが、その例として国営銅公社コデルコは2021年161万トンを生産、その売り上げの利益74億ドルの内56億ドルを国庫に納入しました。それは10年ぶりの高い数字で、2020年の2.6倍でした。
昨年のチリからの輸出品目は、1位が銅で531億ドル、2位はサーモンで49億ドル、3位は鉄で24億ドル。4位はワインで15億ドルでした。いかに銅の地位が大きいかが分かります。でもいつまでそれが続くかな?

(一般)

1)コロナ問題
 火曜日、感染者数が1万8千人になった時、この数字は久しぶりの低い数字でこれは第3波の終焉のシンボルと言われましたが、翌日からまた増えています。つまり火曜日はPCR検査数が他の日より少なかっただけです。陽性率は25%ほどで同じ。
つまり陽性率が下がらなければ、コロナがおさまって来ていると言う見方はおかしいですね。
これまでに陽性になったチリ人の数は3百万人を超えています。
今週も150万人分のワクチンがついて、4回目の接種も問題ないとされています。
世界の貧困国でコロナで破綻したところはないようですから、ワクチン・自宅待機などをしなくても自然に集団で免疫ができていくのでしょうか。
2)マプチェ
国会で南部に軍隊を駐屯させる法案を3月11日まで延長しました。そこで新政権はどう対処するのか決定する必要があります。
木材会社の従業員が覆面グループに襲われ、二人が銃殺されました。いつまで続くのかなと言う感じです。
また南部で火事が継続ですが、その大半は放火と言われ、火事で死亡した人が出ました。
さて北部の不法移民問題も継続で、移民希望者は夜の暗闇の中を地元のガイドの後をついて越境しています。
彼らが歩きにくいようにチリ側の土地に機械で溝を掘っています。つまり簡単には通れません。それでも溝のない所を捜し
入ってきます。何かゲームでもやっているようです。もちろん命を懸けてですが。
イースター島のモアイが152年ぶりに島に戻ります。イースター島を自国の領土だとしたチリ政府が海軍の船を島に送り
戻ってくるときに、モアイを盗んだもの。それがまた海軍の船で元の島に戻ります。大英博物館にも同じように盗まれたモアイが飾ってありますが、力があれば何でも好きなことが出来ると言う証拠ですね。盗んだものを堂々と飾るなんて。エジプトから盗んだものもそこに飾られています。

(スポーツ)

1)サッカー
 国内リーグ戦は4試合が終わりました。人気3チームの成績はコロコロ・カトリカは負けました。チリ大学は先週と同じく4試合目は明日です。先週の試合は負けました。
今日までの所、首位はカトリカ、次いでパレスチーノとニュブレンセ、コロコロは8位です。チリ大学は7位ですが、明日の試合に勝てば首位に躍り出ます。
ワールドカップの南米予選の最後の2試合が3月に行われますが、ほとんど盛り上がっていません。
さて最後のホームの試合、対ウルグアイ戦はカトリカのホームグランドのサン・カルロスで実施されるとか。


以上

チリの風 その979 2022年2月14日ー20日

なんと木曜日は最高気温が34度迄上がったサンティアゴです。まだ真夏ですね。来週は少しは暑さが和らぐかな?
私にとって今週の最大の話題はなんと言ってもパタゴニアの講演です。カマラ月例会に参加の100名の会員を前にちゃんと40分、話しました。
参加者の方からメールをもらいました。内容は知らない事ばかりで役に立った、面白かったとされました。うれしいです。
そして足の手入れに行きました。角質を削ったりしてもらいましたが、私は他の人より足を多く使っているので傷も多いのでしょうね。それから靴の問題も指摘されましたので、マラソンシューズを新しいのに変えました。
また、もうすぐ帰国する方を招待して話し込みました。チリの思い出を胸に日本で頑張ってほしいです。
土曜日のサッカー教室は中止になりました。なんでも関係者に陽性者が出たので学校から中止を要請されたからです。この先、どうなるかな?
日曜日は仲間と3人でマラソン練習。新しい靴で楽しく走りました。

(政治)

1)ピニェラ動向
バケーションから少し早く帰ってきました。 もう少しで任期が終わるから、ここで夏休みを取る必要はないと思いますが、彼はちゃんと規則を守って2月の初めからバケーションに入りました。もっともオンラインで仕事は続けていたらしい。そして早めに休みを終え戻って来たとか。彼の考えが良く分かりません。
地下鉄の新路線7号線の建設が開始されます。25億ドルを投資するとか。ピニェラはその記念式典に参加し、サンティアゴの発展に寄与する新路線の開始は喜びですとしました。
パラグアイの大統領がチリを訪問してきてピニェラと面談。南米の仲間として共同活動を進めたいとしました。
任期は 残り僅かになりましたが、彼の今回の政権を支持するはほんのわずかで、拒否するが50%を越え、民主化してからの歴代政権で最悪の数字になりました。彼の第1次政権はこれほどひどくはなかったのですが。
新聞の特集記事で「彼の政権を潰した2年前の社会騒乱 」と言う記事がありましたが、確かに地下鉄の駅を壊して運行を止めるなど常識外れの騒乱で、チリの社会が一気に崩壊しました。それにピニェラも付き合わされたのですね。
さて北部の不法移民問題で、4郡に特別令が発令され、軍隊が不法入国をチェックしています。
南部のテロ事件と同じように警察だけでは対応できないと考えられたケースです。
2)ボリッチ動向
彼は夏休みを取って太平洋の孤島フアン・フェルナンデス島(別名ロビンソンクルソー島)へ飛びました。もう観光客ではないですから、護衛の人も大変ですね。 いや喜んでいるかな?
それから3月からの新居が決まったらしい。サンティアゴ中心部にある旧市街の大きな古い家です。
3)新憲法委員会
今まで討議してきた事項をどのように新憲法に入れるかの投票が始まり、毎日何件も結論が出ています。
国の形、国会の仕組み、裁判所の運営、先住民問題とか議題は山積みですね。
中道左派で一時チリの政権を握っていた政党の中の一部のグループが、その中には共産党新左翼も入っていません、この新憲法委員会の批判を始めました。このままでは国民のための新憲法が用意されないと言うわけです。

(経済)

1)チリ経済の見込み
先週、南米の中で経済的にもっとも安定した国の地位をウルグアイに取られたチリについて、世界銀行の主任経済者レイナルトが語った特集記事が出ました。チリの地位が落ちたことは昨年、アメリカのフィッチ社などの評価が下がったことと関連しています。
さてその中で彼女は「2020年は世界の経済が大きく下がった。従ってそれの回復を図ることが各国にとって最重要項目になった。チリの場合、2021年に前年に落ちたのをほとんど回復している。さらにチリの場合、大きな負債が無かったのも幸いしている。また1980年代の世界的経済危機の時に国内経済体制を立て直したのが今回の早期復興に役に立っている。
インフレの問題はチリだけでなく世界各地で起きており、原油の価格が上昇するなどチリが簡単に対処できない項目も関連している。2021年はチリにとってうまく行った年になったが、2022年がどうなるかは新政府の対処方針も関連するわけで様子を見る必要がある」としました。
同じく、ヘリテージ機関の発表でチリの自由貿易度の世界順位は昨年の19位から一つ下がって今年は20位でした。しかし2016年は7位でしたから、大きく落ち込んだことが分かります。バチェレット政権の後期からチリの経済政策は精彩を欠き始め、ピニェラで落ち込んだわけです。
これをボリッチが何とか立て直せるのか、このまま低迷するのか注目ですね。
2)銅価格と為替
銅の価格は4.54ドルと先週とほとんど変わりません。超高値が安定継続です。そのため為替は1ドル799ペソと800ペソの壁を割ってペソ高になっています。
3)水不足
 高温と雨が降らないことから首都圏の水道が危ないとされています。特にラス・コンデス区など東部の区で断水が予想されています。それを防ぐためアンディーナ水道社はマイポ地区の水利権を購入して貯水に充てることにしました。これで今年の冬の断水は無いだろうとのことです。

(一般)

1)コロナ問題
この1か月間のPCR検査数は以前の2倍になっています。それで新規患者数も2倍になっています。
ワクチンの接種者数ですが、3回接種したのは人口の66%、2回は87%、1回だけは90%です。逆に言うと人口の10%はまだ1回も接種していないわけです。
陽性率はこの1週間、25%前後で動きません。こんな状況の時、以前は首都圏は自宅待機になりましたが、今年は全くその動きはありません。
私個人としては、1週間自宅で待機させられるのは耐えられない苦しみでしたが、病気が全然おさまらないのも困った状況ですね。 厚生大臣は今回のピークは越えたとコメントしました。もしそうなら、昨年の自宅待機令は不必要な強制だったと
いう可能性もあります。いや、ワクチンの接種が進んだからだと切り返すなら、どうして今回これほど患者数が増加したのかと言わざるを得ません。
さてオミクロンの変種その2がチリで少しづつ見つかっています。
こうして患者が増え、病床が殆ど満員になってきました。地域によっては空いたところがなく、首都圏に移送されるケースもあるらしい。
さて来月から今年度の授業が始まります。今年は全校が通常授業になるはずでしたが、コロナがおさまらず3月にどうなるか予断を許しません。
2)不法移民
北部の4郡で特別令が敷かれ、不法移民の侵入を防ぐことになりました。不思議なのはそれが始まった日、テレビカメラの前を数百人もの移民が侵入してきました。テレビ局が分かるなら軍隊もわかるでしょう。どうしてそんな大勢の人間が入ってこれるの?
それが放映された翌日からガラッと流れが変わりました。移民が入国してくる地点に銃を持った軍人がたち、マイクでここから入国はできませんと警告。移民の流れがパタッと止まりました。
さて不法移民をボリビア側に追放した件に関して、ボリビアはその「不法侵入」移民の入国を認めないとかで(その中にボリビア人もいましたから、それらのボリビア人だけは入国を認めるが、それ以外は拒否の方針)そのボリビアから拒否された移民は再度、兵隊の隙を狙って夜間にチリ側に戻って来るとか。
しかしその不法移民の人たちはよくそんな動きを続ける力がありますね。食べ物も寝るところも無く、高地の寒さ・雨にも襲われるのに。 2,3日はともかくそれ以上の期間では命にかかわりますね。
テレビカメラの前で「私は家族のために戦っています」とコメントしていました。
内務大臣は特別令でうまく行かなければ外出禁止令を敷いて、どんな時間でも、外を歩いていると逮捕することも考えているとしました。
全般的な事実として、2016年からチリで働きたいとする移民の数が急に増え年間で14万人、それが2017年に30万人にもなりましたが、コロナ問題で2020年は2万人に、そして2021年はマイナス3万人になりました。それは今年になったまた増えてきているわけです。最も多いのがべネスエラ人です。
さてその正規の移民の他にイミグレを通らず、不法に入ってくる移民は、分かっている所ではこの5年間で9万人、そしてべネスエラ人が6万人で断トツです。
次期政権のボリッチは国境を閉めるのかオープンにするのだろうかと新聞に書かれています。

3)陸軍の不正問題
元陸軍長官のイスリエタが公金横領の罪で裁判になっていますが、彼が自分の財産を娘などに隠して移したことが分かりました。それに二人の判事が関連している・関与したとして調査が始まりました。彼を後ろから助けようとしたのでしょうか? その事件は悲しいですが、それが公になって裁判になるのはうれしいです。公明正大は必要ですから。
4)人気観光地
チリでどこが観光地として素晴らしいかと言う投票があり、それで選ばれたのは1位がパタゴニアのトレス・デル・パイネ、2位はイースター島、3位はアイセン州のトルテル、4位にチロエ島世界遺産の教会が選ばれました。

(スポーツ)

1)サッカー
人気3大グループの結果ですが、カトリカは勝利、コロコロは引き分け、チリ大学は明日の月曜日に試合です。
この結果、3試合が終わって、首位は3連勝のカトリカになりました。
もっとも明日、チリ大学が勝てば、首位に並びます。
2)ゴルフ
ニーマンがロス・アンジェレスのPGAツァーで優勝。これは2回目の優勝です。このまま世界のトップレベルに迎えるかな?
3)冬季オリンピック
北京の大会が終わりましたが、チリは一つもメダルを獲得できませんでした。
ちゃんとスキー場もあるのに銅メダル位取ってほしいです。


以上

チリの風 その978 2022年2月7日ー13日

連日30度を超す気温が続くサンティアゴです。走っていてマロニエの実が落ちているのを見つけました。でも私の好きな栗の実はまだ小さいです。
土曜日に登山教室でアポキンドの滝に行きました。往復で7時間の歩きですが、13名の参加者は全員元気に歩きました。滝の前に立つと喜びが湧いてきます。ただ気温が33度まで上がったので、後半はかなりきつかったです。
カマラ月例会の講演の予行演習があって、理事の前でパタゴニアについて話しました。40分の予定が47分もかかってしまい、本番ではもう少し短くする必要があります。
ラソンはいつものように、日曜日に仲間と軽く走りました。嘘や。昨日の疲れで、1キロ走っただけでへたばってしまい歩きました。たまにはええやん。週日はちゃんと10キロ走っています。
いつも書いていますが、いろんなことが出来るのは幸せです。

(政治)

1)ピニェラ動向
65歳以上の人への特別年金制度が稼働し、1回目の支払いが始まりました。250万人に18.5万ペソが渡されます。素晴らしいプランですね。ちゃんと起動しました。
さて今週の話題の一つですが、トラックのスト関連で、移民政策に関し、市民の79%がピニェラ政権の方針は納得できないとしています。何がしたいのか良く分かりませんからね。 
先週辞任した外務大臣のアラマンはイベロアメリカ会議の事務局長に即時、就任しました。なんだかその話が来たので、外相を辞めたみたいです???
2)ボリッチ動向
大統領就任まであとわずかですが。パッとしません。就任すれば何がしたいのか、例えば就任100日でこれを実行しますと言ったアイデアが出てきません。
憲法委員会も時間がたつばかりで、「大きく前進している」と言う雰囲気が全くありません。
ボリッチは旧政党ではなく新左翼グループですが、今週、政党管理の機関が12の政党の棄却を発表しました。これは選挙で最小投票数を取れなかった政党を正式な政党と認めないとするものですが、名前も知らないような政党がゴマンとあるのですね。新憲法委員会の委員の所属する政党も知らないところが沢山あります。

(経済)

1)物価上昇率IPC
専門家は昨年は7%と高かったが、今年は3%に落ち着くと見ていました。ところが1月のIPCは1.2%になり、過去12か月で7.7%でした、すると今年の中ごろには9%まで行くだろうと意見を変えました。 
プロの人も軽いですね。情況の見通しがそんなに甘いなんて。
新中銀総裁は、IPC正常化について、金利を上げるなどいろんな案を検討中でしょう。彼女は新大蔵大臣とはうまく行くとみられています。
2)銅価格と為替
 12月の中旬に1ドル876ペソ迄上がりましたが、1月半ばに798ペソに下がり、今週は1ドル804ペソ。落ち着きませんね。銅の価格は1ポンド4.55ドルと先週より上がっています。
2ドル、3ドルの時代を経験してる私はどうしてこんな高い価格が続くのか不思議です。

(一般)

1)コロナ問題
もうほとんどの州で、過去最悪の状況になっています。
 ただ緊急病棟に入っている患者の63%がワクチン接種をしていないとされ、ワクチンを打つ必要が分かります。今までに5180万人分のワクチンがチリに入ったとか。今週も31万人分が到着しました。
今週から55歳以上の人の4回目の接種が始まりました、ピニェラも4回目の接種を実施しました。
月曜日まで連日3万人以上の新規患者が出ましたが、火曜日に2.5万人に下がると、症状が収まってきたと喜びました。しかし水曜日また3.6万人になりがっかり。しかし私はマスコミの報道はおかしいなと思います。今まで一日5万人位だったPCR検査数が、10万、15万と急増すれば患者数が増えるのは当然。火曜日に数が落ちたのは検査数が8万に落ちたからで、陽性率はほとんど毎日25%くらいで落ち着いています。
このまま検査数が増加すれば、患者数は近い将来2倍になりますよ。

2)移民問題
今週、北部のアントファガスタでトラックが襲われ、道路から転落して運転手が死亡しました。トラック業界は怒り狂って政府の無策を攻め、トラックを使って道路を封鎖しました。内務大臣はネゴをするためそこに飛びました。その事件の犯人として3人のべネスエラ人が逮捕されました。最近、捕まる犯人にべネスエラ人が多いですが、母国に帰れない、ちゃんとした仕事がないとして犯罪に走るのでしょうね。
べネスエラの大統領は左翼政権のペルーと次期左翼政権のチリに対し、左翼と言いながら左翼の主張を通さず全く見苦しい政権だと批判しました。
道路封鎖が首都圏にも飛び火しバルパライソに行く道や南に行く道も大混雑。
それが飛行機にも影響し、イキケ発着の30以上の便が欠航しました。2000人もの人が飛べなかったとか。
飛行場で、街に戻れないので、もう3日も待合室のベンチに寝ていますと言う人が続出。
そしてアントファガスタでガソリンスタンドに長い列。ガソリンがなくなると思った人が買い占めに走ったからです。もちろん北部から出るバスも全部止まっています。
関連した問題ですが、北部のイキケから来たバスが首都圏の手前で検査され66人の乗客が全部移民で大半が不正入国したことが分かり、更にその中の何人かはマリワナ・コカインの麻薬を隠し持っていました。
この事件は毎日なのでしょうね。
もっと驚いたのは、ボリビアから不法入国した多くのべネスエア人をその国境まで連行し、ボリビア側に放出したことです。そこから入って来たのだから、また元に戻ってくださいと言うことです。そんな政策は初めて聞きました。

3)マプチェ問題
今週もいつものように、先ず学校が放火されました。以前にもありましたが、学校に放火するのは正常ではないです。仲間の子供にも影響するわけで、とにかくチリの社会制度を破壊すると言うのが最大の狙いなのでしょうか。それから下院議長の家族の家が放火され全焼。彼は国民改革党RNです。
あと1か月で任期が終わりますが、ピニェラは本当に無策でしたね。
4)山火事
今日現在、34か所で延焼中。2週間前から燃えているパタゴニアフエゴ島の山火事はまだ鎮火できません。

(スポーツ)

1)サッカー
 人気3チームの結果ですが、コロコロは引き分け、チリ大学とカトリカは勝利。この2チームが2連勝で首位を占めています。
2)冬季オリンピック
チリはメダルが全く取れないので夜のニュースもほとんど出ません。


以上

チリの風 その977 2022年1月31日ー2月6日

今週のサンティアゴは連日最高気温30度くらいでしたが、日曜日に35度まで上がりました。来週はもっと暑くなりそうとか???
もっとも朝晩はかなり涼しくなってなっています。
そして木の葉っぱの色が
少しづつ変わってきています。秋が近づいているのでしょうね。
今週の山歩きは少し長く歩きました。それは来週の登山教室の目的地が最長距離のアポキンドの滝なのでその下見を兼ねて歩いたからです。
最近、雨が全く降らないので、乾燥して、山の中を歩いているとあちこちに枯れた木が倒れているのを見ます。
何十年も生き続けてきたのに運がなかったのですね。
ラソン練習もちゃんと実施。今週は3日走りました。日曜日のマラソンは仲間と3人で楽しく走りました。
ゴールしてから、いつも練習しているパタゴニアの講演の一部を聞いてもらいました。

(政治)

1)ピニェラ動向
中銀総裁が次期の大蔵大臣になったので、ピニェラはその職に、現在その組織で幹部として 働いているロサンナ・コスタを新総裁に任命。彼女は女性として初めてその職に就きます。ピニェラは彼女に励ましの電話をかけたとか。
それから外務大臣に外務省高官のカロリーナ・バルディビアを任命しました。
その件ですが、最近、不法移民問題が大きな問題になっており、内務大臣が北部を訪問し、隣国ボリビアとその問題で話し合いの場を持つと発表しています。じゃ、外務大臣は何をしているの?となりますが、彼はバケーションでスペインにいました。野党側から、今はバケーションを楽しんでいる時ではないのではと疑問の声がでたわけです。それで帰国してきたアラマンは即時、辞任を発表しました。ついでに政界から足を洗うと発表。彼は一時は大統領候補になったほど人気があったのですが、最後は惨めでした。
もっとも辞めた本当の理由は他にあったのかもしれません。あと1か月でピニェラ政権は終わるわけですから、その間、ぼんやりしながら、仕事に励んでおりますと言うのが普通でしょうが・・・。
2)ボリッチ動向
各省の高級次官の名前が発表されました。全員で39名です。男性が20名、女性が19名でした。大臣の場合と違って新左翼系が多くなりました。他の党などから大臣を選んだので身内の新左翼からクレームが出たのでしょうね。新左翼共産党で21名。独立派が11名。社会党などの伝統の左翼はわずか4名でした。
以前、中道左翼の政権時、中心だったキリスト教民主党DCは全く新政権から離れ、独自のグループになりました。同党内でそれを認める勢力と以前の様に政権の中枢にいるべきだとするグループが争っています。つまりチリが民主化して以来今まで権力を分かち合っていた中道・左翼グループが分裂してしまったわけですね。同じように右翼側ももうバラバラです。私にとって馴染んできた政党・政治家が古くなってきたわけで、それがこのように新しい勢力に変わるのは良いことでしょうね。

3)新憲法委員会
 各項目で市民の声を聞く仕組みがあり、それが発表されると100万人を超える市民が登録しました。
そのほとんどが女性・若者とか。

市民は項目を決定する権利はありませんが、市民が全員反対すると委員会がそれを無視して賛成する気にはならないでしょうね。銅鉱山の国有化についてはあちこちから心配の声が上がっています。アジェンデがやったのと同じようなことを繰り返すのかと心配するわけです。
それらの手続きが全部終わって新憲法が整えば、それを最終的に市民が認めるか拒否するかの投票になるわけです。
もっとも新憲法委員会のバラバラの動きを心配する声はあちこちにあります。

(経済)

1)経済成長率
中銀の機関イマセックの発表で昨年12月は10.1%の上昇とか。昨年は1,2月はマイナスでしたが、その後毎月大きく伸びて、年間平均で12%まで上昇しました。2020年はその前年対比5.8%のマイナスでしたからそれを取り戻したわけですね。同じような傾向がラテンアメリカでも起きましたが、昨年の成長率の平均は6.8%ですから、チリはそのほとんど2倍の速さで成長したわけです。
さて今年はどうなるでしょう。イマセックの予想では3.5%です。
大蔵省はこの先の4年間の予想数字を発表しました。銅の平均価格は今年は4ドルを越えますが、その先は毎年下がる見込み。原油価格も同じ傾向。物価上昇率は今年が6.5%、その先は3%に落ち着きます。国庫収支は借金が少しづつ増えますが、GDPの40%くらいが継続とか。
特別年金で毎月大量の人に政府援助を出すのを金持ちへの増税を資金にするとしましたが、それが足りないと政府の支出になるわけです。しかし、この予想ではそれが原因で経済破綻とかにはならないようです。
で、この発表によるとボリッチ政権は特に大きな危険は持っていないと想定されています。当たるかな?
2)銅価格と為替
1ポンド4.48ドルと先週よりずっと上がりました。チリにとってありがたい状況です。為替は1ドル817ペソとペソ安になりました。銅の価格が上がるとペソ高になるのですが、今週は逆でした。

(一般)

1)コロナ問題
 木曜日一日で35197人の新規患者が出ました。5週間前の12月の木曜日は1700人でしたから、20倍以上の急成長です。金曜日はさらにひどく37468人。毎日記録を破ってます。今週は合計23.5万人の感染者でした。
感染率も20数%まで高くなっています。
PCR検査数が以前は1日5万人位だったのが、10万人、15万人と増えているのが患者数の急増に関係していますが、陽性率の増加も顕著です。陽性者の合計は14万人にもなっています。
しかし街の雰囲気として慌てていると言う感じはありません。
今年の夏のバケーションは日帰りでなく、ホテルに泊まる旅が昨年より23%も増えています。政府のコントロールがなくなった(少なくなった)からですね。
病院に入院する患者、人工呼吸が必要な重症者なども増加していますが、政府は今までの様に自宅待機を命令しません。首都圏は全く自由です。
1月31日の新聞に最新のオミクロンとその他の変異種との比較と言う表がでました。チリで一番多く患者が出たのはデルタですが、一番被害が大きかったのはガンマでした。
 そこでそのガンマとオミクロンの比較です。
約7000名でどちらもほぼ同じです。
さて入院した比率と死亡者数ですが、ガンマはそれぞれ922名(13.3%)352名(5.1%)
オミクロンは64名(0.9%)3名(0・04%)で、全くレベルが違いますね。
それで政府は経済活動の援助を考え、市民に通常の生活を認めているのでしょうね。

2)山火事
 山火事の季節になりましたが、パタゴニアフエゴ島で火事が起きています。1月25日に始まった火事ですが、最初、400ヘクタールの大火事と言われましたが、辺鄙なところにあるその島には消防が十分でなく、週末1,300ヘクタールまで増えました。いつ鎮火するのかな?
3)デモ
 イキケで反移民のデモが激しくなっていますが、その問題で内務大臣が現地を訪問し問題の解決を図りました。しかしイキケ市長が不法移民が毎日入ってきているのを知りながら手を打たなかったピニェラ政権の責任は大きいとクレームしています。
ニュースに出ましたが、何台ものバスに乗って移民がイキケ方面からサンティアゴに入ってきました。1台に何十人ですから合計では何百人以上にもなるでしょう。でもどうしてそんなバスが認められるのかな?バス会社の責任はどうなのか、その通過を認める検問所の能力は低すぎる・・・彼らがチリに正規に入っていないのなら、不法移民として処置を取る必要があるのですが、
内務大臣はこの件に関しボリビア政府と話し合うとしています。
ボリビアからチリに毎日入って来るのですが、ボリビアとしては出て行くのは問題ないとするのでしょうか。

予想された火曜日のサンティアゴの大規模デモは実施されませんでした。
しかし金曜日のデモは毎週の通り行われ、先週デモ隊に襲われたスナックの店がまた標的になり、店主は銃をもって抵抗しました。もう2年ほどもこの金曜日デモは続いていますが、ピニェラは何もできませんでした。
4)マプチェ問題
ショックでした、覆面をした男がトラックを襲うのが全部撮影されテレビのニュースに流れました。
その日、盗んだ車に乗ったその犯人は、車を止めると銃を持って外に出て,対面を走ってくるトラックを止めます。運転手は運転席から降りると逃げようとしますが、追いかける犯人ともつれて転倒しました。
殺されなかったのは幸い。同じ日に重機に何台も火がつけられました。犯人グループは自由に走り回って犯罪行為を実施しているみたいです。派遣されている軍隊は何もできないのかな?
何件もの殺人事件が起きていますが、犯人は捕まりません。犯人グループは地域をよく知っているので、どの地点で攻めて、それからどこへ逃げるかちゃんとわかって実行しているのでしょうね。しかし軍隊・警察の能力が問題です。

(スポーツ)

1)冬季オリンピック
 オリンピックが始まりましたが、チリでは話題になっていません。
2)サッカー
南米予選でチリは敵地でボリビアと対戦し3対2で勝利を収めました。引き分けすると私は思っていましたから意外でした。でも試合を見ていて、やばいと思ったことは度々あり、引き分けか敗戦をする可能性が高かったのは事実です。勝てたのは運があったのですね。これで残りの対ブラジル・ウルグアイ戦に勝てば、本大会に出られそうです。私はそんな可能性は無いといつもの通り思いますが・・・
今週から国内リーグ戦が始まりました。人気の3チームの成績はコロコロ、チリ大学、 カトリカの全部が勝利でした。


以上